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第14回 【2020.7.10 issue】China approves contentious Hong Kong national security law

今週の1面は、香港への統制を強める国家安全法が中国で成立したというニュースです。

(The 1st paragraph)
China on June 30 approved a contentious national security law that allows authorities to crack down on subversive and secessionist activity in Hong Kong, a move many see as Beijing’s boldest yet to erase the legal firewall between the semi-autonomous territory and the mainland’s authoritarian Communist Party system.

動詞approveは「~を認める、承認する」。類義語のadmitよりも、「公的に承認する」という意味合いが強い語です。前半は、「中国は6月30日、議論を呼んでいる(contentious)国家安全法を承認した」という意味。
national security law(国家安全法)に関係代名詞のthatが続いて、説明を加えています。ここでallowという動詞が使われていますね。これは第13回で代表的な使い方を詳しく紹介しました。〈allow A to do〉の形で使って、「Aが~するのを許す、可能にする」という意味を表します。本文では、Aに当たるのはauthorities(当局)。その後にto crack down onが続いています。crack down on ~は、英文記事の頻出表現。これで「~を取り締まる」という意味です。よって、「当局が~を取り締まることを可能にする(国家安全法)」という意味。では、何を取り締まるのか。それは、onから先に書いてあります。やや単語が難しいですが、「香港における反体制的(subversive)で、分離独立主義的(secessionist)な活動」ということです。
secessionistは説明が必要ですね。これはざっくりと言えば、自分たちの住む地域が、支配する国から独立することを求める人を指す言葉。代表的な例を挙げると、香港やチベット、スペインのカタルーニャ地方などです。特に香港・チベットは、中国からの完全な自治を求める声が根強くあります(近年、香港ではそうした動きが顕著であるのはご存じでしょう)。他にも、2014年にスコットランドがイギリスからの独立の是非を問う国民投票を実施したのは、記憶に新しいですね(結果は反対票が55%で否決)。このように、支配する国からの分離独立を目指す勢力をsecessionistと言うと覚えておきましょう。他にもseparatistと呼ばれることもありますよ。こうした活動を取り締まる法律が中国で成立したわけです。
さて、その後にカンマで区切ってa moveが続いていますね。ここを解釈できなかった人は多いのではないでしょうか。確かに、慣れていないと難しいですが、これは英文記事では頻出の構造です。いかにも「頭の良い大人が書いた感じがする」書き方なので、ぜひマスターしましょう。第7回でも扱いましたが、文の後にカンマで区切って名詞をつなげて、「(それは)~だ」という意味を表すことがあります。つまり、ここでは、前の文の内容(中国で国家安全法が成立した)を受けて、「それは、ある動き(move)である」という意味を表しているわけです。こうした構造は、以下のように理解するとよいですよ。

このように、意味的に完結している文の後に、カンマで区切って名詞がつながっているのを見たら、名詞の前にwhich isを補って考えると分かりやすいですよ。whichには、前の文の内容全体を指して、「そのことは~だ」という意味を表す用法がありますね。この「完結した文の後ろに置かれる名詞」も、which isと同じ働きをするものです。

さて、それでは、中国がこの法律を制定したことは、どんな「動き(move)」なのか。ここではmoveの後に関係代名詞のwhichが省略されているのが見えましたか? 「多くの人(many)が~している動き」ということ。see as ~は「~として見ている」。つまり「(中国がこうした法律を制定したのは)多くの人が~だと見ている動きだ」という意味です。 では、どのように見ているのか。それがasから先です。ここも難しいですね。まず、Beijingとは直訳すると「北京」ですが、これは「中国政府」のこと。英文記事では、しばしば首都の名前で「その国の政府」を表すことがあります。特に文の前半にChinaが使われているので、Chinese governmentとするとChina/Chineseを繰り返すことになり、文として美しくありません。このように繰り返しを避ける際に、Beijing(中国政府)のような形を使うことが多いですよ。その後のboldは「大胆な」という形容詞。yetは最上級とともに使われて「これまでで」。つまりここは「中国政府の、これまでで最も大胆な」という意味を表しています。
その先にも、いくつか難しい語句が使われていますね。eraseは「~を消し去る」。semi-autonomousは「半自治の」。autonomousは「自治権のある」という形容詞ですが、これに「半分」を意味するsemi-が付いています。つまり「自治権が完全には認められていない」ことを表します。これは、香港を形容する際によく用いられる形容詞です。特に、ここで使われているthe semi-autonomous territoryは、香港を言い換える際に使われる定番の表現ですよ。続けて、authoritarianは、辞書的には「権威主義の」ですが、これは簡単に言うと「独裁の」ということです。これで後半部分は分かりましたか? 「香港と、本土の独裁的な共産党による支配の間にある法的な防火壁を取り去ろうとする(※つまり、香港の独立が損なわれて中国に取り込まれてしまうということ)中国政府のこれまでで最も大胆なこと(と多くの人が見ている動き)」という意味でした。読んでいて嫌になるくらい難しかったかもしれませんが、第1パラグラフでは、たいてい記事のエッセンスが書かれているので、頑張って読解していきましょう。

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