遠くからは、ブルガリア中部のブズルジャ記念館は、背の高いコンクリート製のアンテナのようなタワーの横にあるUFOのように見える。それはUFOではなく、ブルガリアの共産党支配時代の記念館だ―1989年に共産党が没落して以来、崩壊するがままになっている。
約30年後、内部の壁にあるモザイク画は雨と雪で傷んできた。ブルガリアがその運命を決めるにもかかわらず、現在、ヨーロッパの5つの大学の専門家チームが、時間と天候に抗って、ヨーロッパで最も大きな近代主義のモザイク画の1つであるこの建物を保護しようと取り組んでいる。
その計画の裏にいるのはブルガリアの建築家Dora Ivanovaさんである。彼女の財団ブズルジャ・プロジェクト財団は、このモニュメントの保存を計画するために、アメリカのゲティ財団から助成金を獲得した。
「私たちは、それが創られたのが好きな時代であろうと、嫌いな時代であろうと、あるいは傷を残した時代であろうと、何もかもを破壊するべきではない」と、この30歳の建築家(Ivanovaさんのこと)は述べた。