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  3. 2018.11.23

Singapore’s hawker cultureシンガポールの屋台文化

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シンガポールのホーカーセンターについて以前書いたことがある。エアコンのないフードコートに似ていて、手頃な値段の多種多様なおいしい料理と飲み物が集まっていて、地元の人と観光客を引きつけている。
シンガポールには約114ヵ所のホーカーセンターがあり、6,000店以上の屋台が入っている。その中には、何十年も同じ料理を売り続けている店もある。今、屋台文化はさらに大きなステージに向かおうとしているのかもしれない。8月に政府は、シンガポールはユネスコの無形文化遺産リストに屋台文化を登録しようとしていると発表した。
このリストは、2008年に始まり、インドネシアのバティックやインドのヨガなど、約400の要素で構成されている。和食、和紙もこのリストに入っている。
シンガポールがその意向を発表した後、自身の見解をインターネット上で表現するマレーシアの人々もいた。彼らはマレーシアを含む他の東南アジア諸国の方がより「本物の」屋台文化があり、同じ料理もよりおいしいと感じていた。
確かに、シンガポールのホーカーセンターは規制がより厳しく、自然さに欠けるように見えるかもしれない。しかし、だからといってシンガポールのホーカーセンターが本物から離れているわけではない。
1800年代以降、異なる民族性のある屋台が、シンガポールの路上で飲食物を販売してきた。料金は安く、人々を満足させたが、植民地政府は衛生状況と土地使用について懸念していた。1960年代に、植民地政府は屋台の規制を開始し、屋台に許可証を与え、ホーカーセンターに店を置かせた。
何年もたって、屋台センターはいつも私たちの心の中にある特別な場所になった。ここは私たちが家族や友人とお気に入りの地元の食べ物を食べに集まる場所だ。たいていは混雑していて暑く、ホーカーセンターは外食するのに最も快適な場所とはとても言えない。しかし、カジュアルな雰囲気と、種類の豊富さ、財布に優しい値段のおかげで、そこは私たちの生活になくてはならない一部となっている。ホーカーセンターのないこの都市など想像できるシンガポール人はほとんどいない。
きっとこのため、屋台の多くが強引なお役所的慣行に対処しなければならなかったことが最近発覚して憤りを感じている地元の人々がとても多いのだろう。その問題は、環境庁ではなく社会事業によって運営されているセンターにあるようだ。
社会事業によって運営されている屋台センターでは、屋台運営者は比較的高い賃料とさまざまな雑費を支払っている。休業日と営業時間を自分で決めることすら許されていない屋台運営者もいる。これは、環境庁が運営するセンターとは全く対照的だ。環境庁が運営するセンターの屋台運営者は自営業であり、自分の事業をどのように運営するのかを決める自由が常にある。食べ物が売り切れたら、店じまいをして帰る。毎日数時間しか営業しない人気の屋台もある。
市民の不満の声を受けて、社会事業が運営するホーカーセンターのモデルは現在、見直しをされている。結果がどうあれ、私たちの屋台の人々を皆が正当に扱うことを望む。私にとってそれはユネスコのリストに載るよりもはるかに重要なことだ。

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