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  3. 2018.12.14

Lessons from a drag showドラッグショーから学ぶこと

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言語学習へのインスピレーションはときに最も予想外のところからやって来る。私にとって、そんな場所は数ヵ月前に行った大阪の居心地のいいレストランだった。そのレストランは、おいしくて高品質な和食居酒屋メニューを提供しているが、私が特に印象的だと思ったのは、そのレストランのメインスターたちだった:ドラッグクイーン(女装した男性のパフォーマー)の一団だった。

彼らはほとんど毎晩、順番にパフォーマンスを行ない、全員、危険なほど高いヒール靴を履いて、薄暗い照明のステージまで狭い階段を気取って出入りする。このクイーンたちは全力を尽くし、グラマラスな衣装とウィッグを身に着けてテーブルの間をさっそうと歩く。しかし、最も私の注意を引いたのは、彼らの口パクだった。

1人のドラッグクイーンを他の人よりも目立たせる重要なスキルの1つは、どれだけ上手に歌を口パクで歌えるかだ。聴衆は彼らが実際に歌っていると思い込む必要がある。口の動きや手ぶり、表情といったことが全て関わってくる。英語話者が英語の歌を口パクで歌うのだって至難の業だ。そのため、この大阪のドラッグクイーンたちが登場して、歌詞にぴったりのクリエイティブなダンスとともに英語でパフォーマンスをしたとき、言語学習者はドラッグクイーンから多くを学ぶことができると私は気がついた。

“口パクには、発音やイントネーション、歌詞の意味を理解することが関わってくる。振り付けの意味が通じるようにするためには、歌詞の意味を理解することは特に重要だ。例えば、ビヨンセの有名な一節””If you liked it then you should have put a ring on it”を口パクで歌う人を例に挙げてみよう。“putting a ring on something”(何かに指輪をはめる)と、“putting a ring around something”(何かに丸をつける)の違いがはっきり分かっていなければ、指に結婚指輪をはめるのではなく、買い物カタログで欲しいものに丸を付けるような動作をしてみせるかもしれない。それはきっとかなり面白いだろうが、その一節の誤った解釈になってしまう。”

ドラッグクイーンには、間違いなく、全ての言語学習者がインスピレーションを受けるはずだ。それは、厚化粧をして、極端に長いつけまつげをつけるという意味ではない。新しい言語を話すことは、特に最初は、パフォーマンスのようなものだ―信じられないほど神経が疲れるものでもある。準備をして、いくつかのことを覚える必要があり、人に理解してもらいたければ、まねることを学ぶ必要がある。ボディランゲージをまね、イントネーションをまねよう、それから、ドラッグクイーンのように、パフォーマンスを自分らしくすることを恐れてはいけない―なぜなら、あなたのキャラクターも少し、それを通じて輝く必要があるのだから。

私の生徒たち全員が立ち上がって『Single Ladies (Put a Ring on It)』を見事に口パクしはじめるのは現実的でないのは分かっている。同時に、生徒たちが1回だけでもそうしたら、きっと多くのことを学ぶだろうとも思う―15センチのヒールは必須ではない。

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