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  3. 2019.4.26

Art in the age of #MeToo#MeToo の時代の芸術

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長い間、アメリカのエンターテイメントは、人々が人生のより厳しい部分から逃れるための場所だった。しかしここ最近の数ヵ月間では、アメリカにいる多くの人々は自分の好きなアーティストがひどい行動についてとがめられるのを覚悟しておかなければならなくなった。

2019年に入ってこれまでに最も話題になったテレビ番組の1つは、『Leaving Neverland』だった。1月下旬に放送されたドキュメンタリー番組だ。これは、マイケル・ジャクソンの生涯を見ていき、子どもの頃にこのポップスター(マイケル・ジャクソンのこと)から性的虐待を受けたと言う男性たちのインタビューを取り上げている。

このドキュメンタリー番組は、視聴者にジャクソンとのつながりについて再び考えさせるか、もしくは、少なくとも、この史上最大の音楽アーティストの1人(マイケル・ジャクソンのこと)を支持することに異議を唱える。また、厄介な問いも提起する―こうした訴えがあった後も、ジャクソンの音楽を聴いてもいいのだろうか?

これは近年よくあるジレンマになってきている。問題のある人々によって作られた芸術作品についての問題は長い間存在してきたが、女性たちがソーシャルメディアを通じて、権力のある立場を利用して彼女たちにつけ込んだ男性たちを非難した#MeTooのムーブメントが欧米が巻き起こったことを受けて、これは実に中心的な問いになっている。歌手のR・ケリーやライアン・アダムス、ジョニー・デップのような俳優に至るまで、多くの有名なエンターテインメント界の人物たちは、捜査を受けた。

多くの人々は、#MeTooムーブメントについて最も重要なことは、嫌がらせをした人々の被害を受けた人たちにとって公正な裁きをどうやって得るかであると指摘する。しかし、そうした人たちの音楽を聞いたり、映画を見たりしてよいかどうかということもまた、重大な問題である。ジャクソンやケリーのミュージックビデオをYouTubeで見たり、『パイレーツ・オブ・カリビアン』をストリーム配信で見たりするたびに、あなたは嫌がらせをした人々にお金を稼がせることになるのだ。

日本は論争で評判が損なわれた有名人に違った方法で対処している。最近、ポップグループの電気グルーヴのピエール瀧さんがコカイン所持の疑いで逮捕された。薬物で逮捕された多くのアーティストの場合と同様に、電気グルーヴの音楽と映像は全て、店頭やインターネット上から姿を消した。言うまでもなく、日本語版の『アナと雪の女王』でオラフの声優を務めた声を含め、瀧さんの多くの演技もである。

多くの人々は、特に薬物のケースとしては(アメリカのアーティストにとってはほとんどスキャンダルにならない問題だ)これは行き過ぎだと思った。しかし、強姦容疑で今年逮捕された男優・新井浩文さんのような人にもこうしたことは起こる。その後予定されていた映画はキャンセルされ、発売は取りやめになった―不満を言う人はほとんどいなかった。アメリカではこのような問題は無視されるが、日本のエンターテイメント界は措置を講ずる。

結局のところ、アートにどのように向き合うかは各人が決めなければならない。私にとっては、ジャクソンの音楽をこれ以上聴くのは困難だ。かつては、それにまつわるたくさんの幸せな思い出があったとしても。それに、複雑な問題がほとんどないアーティストも他にたくさんいるのだ。

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