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  3. 2019.12.20

Colorado rumbleコロラドの喧騒

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私の新しい住みかコロラド州フォートコリンズは、驚きでいっぱいだ。驚きの1つは特に、とても音がうるさいことだ。

繁華街のカフェでランチをしていると、外からの耳をつんざくような音で椅子から転げ落ちそうになった。鉄道路線がメイソン通りの真ん中を走っているのに気がついた。すると、また鼓膜が破れそうなごう音が聞こえた―街のど真ん中を突進する貨物列車だった!

一緒にいた人は、衝撃を受けた私の顔を面白がって言った。「そう、列車が街を通り過ぎるときは警笛を鳴らさないといけないという法律があってね」

「でも、ここはフォートコリンズのど真ん中なのに」と私は反論した。「大学や学生寮がすぐそこにあるのに!」 寮の学生たちは眠れるんだろうかと思った。

長い列車がゴトゴトと音を立てて通り過ぎ、車輪がカタカタ音を立て、汽笛を鳴らす間、交通はストップし、メイソン通りの両側に列ができた。フォートコリンズのような大きな都市(16,8000人の居住者がいる)において、これは驚きの光景だった。私はもっと学ばずにはいられなかった。

南北戦争の後で米国西部地方を制圧する大きな動きが始まった際、冬の間は北部の州で馬車道を通行できなかった。フォートコリンズのような新しい開拓地の多くは孤立したままで、その結果、未発展のままだった。1877年になって、列車がようやくフォートコリンズまで通った。木々が並ぶこの美しい町はようやく栄え始めた。貨物列車や旅客列車とともに、商品や新しい市場、ビジネス、そして新しい入植者たちが訪れた。その歴史には、ちょっと魅力的なノスタルジアが含まれる。1930年代のある鉄道の制動手は、アニーと名付けられたやせ細った犬を飼い、この犬はフォートコリンズを訪れるすべての乗客にあいさつすることで有名だった。彼女はこの町のマスコットとなった。アニーの銅像がオールドタウン図書館に立っている。

1960年代以来、町の職員たちは、他の町が過去数年にわたってしてきたように、列車の交通を都市から遠ざけて路線変更することを議論してきた。しかし、それと同時に、ある市会議員は、巨大な醸造会社であるアンハイザー・ブッシュがフォートコリンズで醸造所を設けて経済を押し上げることに寄与するよう説得するキャンペーンを開始した。偶然にも、地元のリーダーたちが1988年についに、高額な200万ドルの費用で列車の路線変更をする取引をまとめたときに、アンハイザー・ブッシュ ―今日でもフォートコリンズ最大の雇い主の一つである― が街にやってきた。この新しい醸造所は列車の交通量の大きな増加をもたらし、鉄道会社は取引を白紙撤回した。30年後、フォートコリンズには30以上の素晴らしい地ビール醸造所があり、繁華街の交通は、列車がメイソン通りの線路をガタガタと通るたびにストップしている。

私の新しい家は、町のはるか北にあるので、はるかかなたの電車の汽笛がときどき聞こえるのは夜遅くになってからだ。遠くから聞こえるロマンチックな音が大好きなのは確かで、アニーのことを思いながら眠りにつく。

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