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  3. 2020.2.28

How impeachment failedアメリカ大統領の弾劾の失敗

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ドナルド・トランプ大統領の弾劾裁判は今月初め、無罪判決で幕を閉じた。トランプは有罪と認められて解任されるべきだったと考えているリベラル派の1人として、私は弾劾裁判が失敗する様子を目の当たりにして落胆した。

弾劾がどのように機能し、その限界が何であるかを理解しておくことは役に立つ。アメリカ政府では権力が立法、司法、行政と3つの部門に分かれている。それぞれに別々の権限あるが、抑制と均衡が保たれる仕組みが備わっている。弾劾は大統領による「重罪と軽罪」に対する安全措置の1つだ。

不正が疑われる場合、下院議員は弾劾捜査を開始する単独の権限を持つ。この時点では大統領は弁明をしない。弾劾の捜査と投票は最初の段階に過ぎない。これは、有罪または無罪を宣言するものではなく、撤回できない真剣な告訴だ。

12月に、現在は民主党がコントロールする下院はトランプを権力乱用と議会妨害の罪で弾劾した。トランプは、支援を保留してウクライナの新大統領を脅そうとし、11月にあるアメリカ大統領選挙で対立候補となる可能性のあるジョー・バイデン氏を中傷するように要求した。内部告発者がこの不正行為を報告すると、トランプは隠蔽と目撃証言や文書の封鎖を命じた。

1月の上院での弾劾裁判で、下院の検察側は証拠を挙げて意見を述べ、大統領の弁護士は弁護をした。

通常の裁判と異なり、100人の上院議員が判事と陪審員の両方の役割を担う。その3分の2が有罪に投票した場合、トランプは自動的に解任される。しかし、上院は過半数が共和党であるため、それが起こる可能性は全くなかった。このことは弾劾制度の限界の典型例を示している。アメリカの二大政党制は歴史的にこれまで以上に分断されていて、現在の派閥中心の政治では、弾劾裁判は衝撃的な茶番でしかなく、リベラル派が保守派に対抗しただけだった。憲法のまさに基礎構造が党利党略に走る政治のせいで攻撃を受けた。

私のようなリベラル派も含め、民主党員らは、腐敗した大統領が彼にふさわしい結果を知るところが見たかった。しかし、共和党の上院議員らは、トランプに忠実で、ほぼ満場一致でトランプを無罪にし、膨大な証拠を無視した。

トランプは、自分の無罪判決を得意気に自慢し、彼が敵とみなすあらゆる者にダメージを与えようとしている。彼は1人のエリート外交官のキャリアを台無しにし、彼の「報復を受けろ」活動を始めたばかりだ。トランプに投票したアメリカの市民は、彼の人種差別的で国粋主義的な信条を映しているように見え、国全体が分裂している。

トランプは無罪判決となったが、弾劾裁判を受けたという汚点と恥は一生つきまとうだろう。200年の間に、弾劾裁判を受けた大統領は、1974年に弾劾を受ける前に辞職したリチャード・ニクソンは数に入れないとして、3人しかいない。

トランプは法と秩序を破壊している。11月の選挙は私たちの共和国の最後になるかもしれない。唯一の望みだ。

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