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  3. 2020.3.13

Keep your stick on the iceカナダの国技、アイスホッケー

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カナダの冬は長く、ケーブルテレビやインターネットがやってくるまでは、カナダの人々には自分たちを楽しませる何かが必要だったので、われわれはアイスホッケーを作り出した。

真剣なアイスホッケーはおとなしい人には向いていない。プレイヤーは、ラグビー選手でもひるむようなやり方でお互いに度々ぶつかりながら、最大時速30キロで滑る。ゴールキーパーは1960年代になるまでフェイスマスクさえつけていなかった。ヘルメットは1980年代になるまでプロリーグでは一般的ではなかった。エリート野球投手の速球はNHLのホッケーの早いシュートとほぼ同じ速度―時速160キロだ。ホッケー選手の仕事はそのショットを身体で止めることだ。

アマチュアのホッケーと国際的なホッケーでは重く罰せられる殴り合いのけんかは、高いレベルの試合ではよくあることだ。選手たちは、マイナーリーグの10代の選手や審判でさえ、よくスティックや握りこぶし、飛んできたパック(アイスホッケーの平たい円盤)での切り傷を負い、氷の上での交代の合間に傷を縫ってもらっている。歯を折られるのもかつてはよくあることだった。カナダの人々は、自分たちのことを平和的だと思っている―アメリカ人は私たちの丁寧さをからかう―が、氷の上でわれわれをこけにしてみろ、喜んでお前のセーターを引っ張り上げて、太鼓のようにボコボコにたたいてやる。

この野蛮さと同時に、最もなめらかに滑る選手たちはバレエにも匹敵する優美さを備え、優れたパスプレーは野球のトリプルプレイも比較すると不格好に見せる。

ホッケーはカナダの文化の中心にある。このスポーツ(アイスホッケーのこと)を称えた本や映画、ポップソング、演劇もある。モントリオール・カナディアンズ対トロント・メープルリーフスのライバル意識は、長い間、フランス系カナダ人対イギリス系カナダ人の代理戦争となってきた。カナダで最も人気のコーヒーとファストフードのチェーン店は、スター選手のティム・ホートンズによって創業され、彼の名前にちなんで名付けられている(コーヒー、ドーナツ店のティムホートンズのこと)。

ホッケーの助言のさまざまなものが世間一般の通念となっている。「Don’t skate to where the puck is, skate to where the puck is going(パックがあるところに滑るのではなく、パックが向うところに滑るのだ)」、「You miss 100% of the shots you don’t take(打たないシュートは、100%外れる)」、「Keep your stick on the ice(スティックを氷から離すな)」などだ。

私が子どもの頃、ほとんどの少年たちが、コミュニティーにあるリンクでの組織立てられたリーグや、公園や校庭にある屋外リンクでのシニーホッケー(適当なメンバーで行なう明確なルールのないストリートホッケー)のカジュアルな試合、あるいは、午後に延々と続くこともあった近所の路上でのホッケーの試合などで、何時間も延々と試合をして過ごした。ここ数十年の間には、女性のアイスホッケーが盛んになり、あらゆる年齢層の娯楽リーグがあり、プロフェッショナルリーグさえできるほどまでに成長した。

アジアや南アメリカからの移民の波で、ホッケーと共に育った人々の人口に占める割合が減ってはいるが、毎週土曜日の夜のテレビでの試合は、パンジャブ語での放送が追加され、ときどき北京語でも放送される。

アイスホッケーは、今では世界中でプレイされていて、ロシアやフィンランド、スウェーデン、チェコの人々、さらにはアメリカの人々でさえも私たちを負かすことがあるが、アイスホッケーはそれでもカナダのスポーツだ。

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