概して、日本に住んでいてホームシックにはならない。ここに来て3年しか経っていないが、すでに故郷のような感じがしている。
私は日本の食事を完全に受け入れていて、日本語を学ぼうとする挑戦も楽しんでいて、良い友人もでき、妻の家族は私にとって第2の家族になった。
しかし、クリスマスシーズンの前後になると、私は母国のカナダにほんの少しだけ恋しさを感じ始める。私はカナダの年末年始の休暇シーズンの伝統と、雪の降る夜、家族と過ごす時間、不健康なほどの量の七面鳥やパイやお菓子を食べることを恋しく思う。
クリスマスの時期には飛行機の値段が極めて高くなるので、普段は年のその時期にカナダに戻ることはない。新型コロナウイルスのため、今は確実に戻ることはないだろう。
私は確かにクリスマス休暇を母国で過ごしたいが、ここに住みながらもさまざまな方法でどうにかクリスマス気分に浸ってきた。控えめな飾り付けを家中にして、毎年恒例のクリスマスパーティーを友人と開き、クリスマスをテーマにしたグッズを売る店が日本で増えてきていることもみんなここ数年はクリスマス休暇気分になるのに役立っている。そして、私にとって最も印象的なものの1つは、冬の間、公園などの公共の場所でイルミネーションが灯されることだった。
しかし、一番楽しみにしているものは、故郷の友人たちや家族をいつも大笑いさせる日本特有の伝統だ。
その伝統とは、もちろん、ケンタッキーフライドチキンの休暇のごちそうだ。
正直に言わなければならないが、私が初めてこの伝統を知ったとき、ややショックを受けた。私にとっては、脂っこい箱に入ったケンタッキーフライドチキンは、他に選択肢がないときにしか食べないものだ。それは確実にクリスマスに食べるものではなかった!
しかし、その後、日本で初めてのクリスマスが近づき、近くの店舗の外で長い行列を見かけた。私は何か特別なものを経験しそこねているのではないかと思い始めた。
「七面鳥は日本ではかなり見つけにくい」と私は一人思った。「たぶん、これはいい代替品になるかもしれない」。
今では、日本で4回目のクリスマスを迎えるにあたって、私はすでにKFCがいつ予約注文を受け付けるだろうかと思い始めている。添え物が全てそろった手作りのクリスマスディナーほどよいものではないが、それは楽しい代替品になっていて、ちゃんと説明もできない理由で、毎年楽しみにするものになっている。
疑いなく、ケンタッキーフライドチキンのクリスマスのマーケティングキャンペーンはこの外国人には成功していると言える。
しかし、クリスマスにKFCを食べる習慣が私に教えてくれたことがあるとすれば、それは伝統は千差万別になり得るということだ。付け合せのフライドポテトと一緒に脂っこい箱に入っているようなものでもいいのだ!