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  3. 2021.1.15

Can’t touch this触れられない

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マハトマ・ガンディーはかつてこう言った。「握りしめたこぶしでは握手ができない」。握手を覚えているだろうか? 私の授業が全てオンラインに移行する前に、私は日本人の生徒に握手の重要性を教えた。私の体験から言うと、握手をするのに慣れていない人は、居心地が悪く気まずい握手をしてしまうリスクを冒してしまう。「冷たい死んだ魚のよう」というのは、誰かの握手について私が聞いた中で最も厳しいコメントだった。

会ったばかりの人と肌と肌を触れ合わせる接触をするのは少し変わっているように思えるかもしれない。しかし、誰かと物理的に接触するというこの小さな行動が、第一印象を良くしたり、台無しにしたりする。相手はあなたの握手で支えられている感じがしただろうか? それとも、支配されているように感じただろうか? 私は日本人の生徒に、誰かにおじぎをするときのことを考えてみるように話したことがある。深いおじぎだったらどんな感じがするだろうか? ただ頭をかしげただけだったら?

力強い握手は、信頼のサインでもある。「Let’s shake on it (shake onは「握手する」と「~で手を打つ、(交渉など)を成立させる」という意味)」という表現は、個人の印鑑「はんこ」と同じくらい拘束力を持つこともある。握手を練習している間に、私の生徒の何人かは行き過ぎてしまい、相手の手を握りつぶすのが目標だと思ってしまった。彼らには、相手の力に合わせるようにすればいいだけだと伝えた。

もちろん、今回のパンデミックは握手―手で何かに触ることも―は廃れかけているかもしれないということを示した。日本中の神社や寺院では、パンデミックの始まりから儀式を考え直さなければならなかった。参拝者が手を洗うのに使うひしゃくから、鈴を鳴らすための縄紐に至るまで、とてもたくさんの物に感染リスクがある。鈴や鐘が鳴るようにセンサーを導入した神社や寺院もある。参拝者がおみくじを引くためにスキャンできるQRコードを導入したところもある。私はこうした儀式のどれも追っていないが、接触が欠如することで精神的なつながりが弱く見えるような感じがせずにはいられない。すべすべしたひしゃくの柄に触ること、氷のように冷たい水を手で感じること、巨大な縄紐のちくちくした感じ―これらは、あなたがいる場所にあなたをつないでいる感じのする全ての物だ。自分でおみくじを選ぶ方が、おみくじを与えるためのアルゴリズムに頼るよりも、どれを引くか自分でいくらかの主導権を持てた感じがする。

否応なく、私たちは皆、適応しなければならなくなるだろう。それは人間がかなり得意なことのように見える。握りしめたこぶしで握手はできないが、最近は全く握手をしない方が良くなった。世界の首脳たちが面会の際に手首、腕、ひじをぶつけるのを組み合わせたものを実際にやってみせるようになったら、私たちは皆、第一印象をよくする他の方法を見つけるに違いない。

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