私はサンタクロースはいると信じている。
私は、多くの人にひねくれ者と呼ばれる55歳の男だ。疑い深く、証拠を目にするまでは物事を信じない。現実主義者であり、簡単にはだまされないが、サンタは実在すると知っている。その証拠を見たことがある。
クリスマスはキリスト教の祝日で、イエス・キリストの誕生を祝うが、その誕生パーティーを楽しむ非キリスト教徒にとっても世界規模の文化的現象になっている。サンタはクリスマスの宗教的ではない側面を象徴している―プレゼント、パーティー、音楽、飾りなどだ。イエスのことについてあまり知らない、もしくはあまり気にかけない人々は世界中にたくさんいるが、どの子どももサンタのことは知っている。
サンタは幼い子どもたちの心の中に生きている。私を疑うなら、幼稚園か保育所で、赤い衣装を着て、偽物の白い顎ひげを付けて、「ホッホッホ」と言いながら、キャンディーケーンを配ってみよう。それは最高に楽しい。私はそれを何年もの間やってきた。
サンタは、フードバンクに匿名の寄付をしたり、ライトを飾って世界をもっと明るい場所にしようとする人たち全員だ―たとえそれがほんの数日だけだとしても。サンタは、持ち寄りパーティーのために何か特別な料理を作る努力をする人だ。サンタは、凍えるような天気の中で街角に立ち、ベルを鳴らして困窮している他者を助けるための募金を集める人たちだ。サンタは、クリスマスの朝に間に合うように夜中に複雑なおもちゃを組み立てている親だ。
サンタは、喜びと親切を広げる世界規模のたくらみのリーダーだ。彼には多くの秘密の工作員がいる。
私の母の大家族はかつて、祖父の酪農場でクリスマスを過ごした。クリスマスイブには、私たちはサンタのためにクッキーと1杯のウイスキーを、トナカイのために少しの干し草を置いておいたものだった。朝、子どもたちが起きると、クッキーが食べられていて、グラスは空になり、干し草はなくなっいて、雪の積もった庭が小さなひづめの跡で覆われているのを目にした。私たちにはサンタが訪れていたのが分かった!
私は孫の中で一番年上で、15歳くらいのクリスマス・イブに、年下の子どもたちが眠っているとき、祖父が子牛にトナカイ用の干し草を食べさせるために家の前から庭に続く長い車道を連れて行くのを手伝うために家畜小屋に連れて行かれた。祖父はこう言った:「君と私の足跡は必ず掃いて消すように。小さい子たちが気づかないようにね。来年は、これは全部君の仕事だよ」。私がこのたくらみに参加するようになったのはそのときだった。
私はサンタはいると信じている。なぜなら、私がサンタだからだ。あなたも(サンタに)なれる。