1. ホーム
  2. 記事全訳
  3. 2022.1.14

Creature comforts快適な生活

このページを印刷する

「もし、今ゾンビが大発生したら、どうする?」これはある友人と私がよく、一緒に過ごすときに尋ね合うことだ。数年をかけて私たちは、ゾンビの大発生中に最適な場所は、ホームセンターだろうという結論に達した。

初めは生き延びて他の人たちを守るために最善を尽くそうとするかもしれないが、ゾンビによる世界の終末の第1波で私は嫌な死に方をする可能性が高いだろう。私は概して、危険を避けるのは結構うまい方だが、ここ数年の間に、自分は常に快適な生活がしたいだけなのだということに気がついた。

人生の中で、キャンプ旅行といったことで「不自由な生活をする」ことがどうにかできたと思う時期があったが、最近は手袋をつけずに皿洗いすらできない―そうしないと肌が乾燥し過ぎてしまうからだ。私は唇があまりにも荒れやすいので、持っているほとんど全てのバッグとジャケットにリップクリームを入れている。ゾンビによる世界の終末では、乾燥した手と唇の不快感によって、私はモイスチュアライザーを手に入れようと何か捨て身の行動を取る可能性が高いだろう。あるいは、ただ諦めて、ゾンビの昼食になるだろう。

今、日本は真冬だ。このことは、私の生き物としての快適さの必要性を際立たせる―身体的に快適を感じさせてくれるものの必要性を。柔らかいフリースのスポーツ用パンツ、重ね着した保温性の高い衣料品、熱源がすぐ近くにあること。ゾンビの出てくる映画やテレビ番組を十分なほど最後まで見て、生存者は温かいシャワーなしで あるいはさらにひどいことには、歯磨きもなしで、数日間、ときには数ヵ月間、過ごさなければならないことを私は知っている。もし1日に1回でも歯を磨かなかったら、私の口は苔がついた感じがして、気が散るだろう。私の場合、気が散るものが余計にあるだけで、そう、ゾンビの昼食になるだろう。

あらゆる種類の自然災害あるいは人災を乗り越えられるようにできている人たちが世の中にはたくさんいる。私はほぼ確実にそういう人たちの1人ではない。パンデミックがゾンビによる世界の終末のレベルではないにしても、それは私に自分の限界を理解させた。感染の第1波では、トイレットペーパーを制限しなければならなかったが、どうにかそれは乗り越えることができた。しかし、第2波では、パンケーキミックスが足りなくなるという結果をもたらし、これはほとんど耐え難いことだった。

ありがたいことに、私は一生の間にゾンビによる世界の終末に対処しなければならなくなることはないだろうとかなり確信している。私は明らかに恵まれた生活をしていて、それを存分に楽しむべきだ。それに多分、もう少したくましくなろうとすべきだろう。とりあえずは、ホームセンターで暇つぶしを続けるだろう。ほら、念のために。

英文記事を見る

学校・企業向け団体利用ついて 詳しくはこちら

定期購読申込み定期購読申込み無料試読申込み無料試読申込み

Alpha Online ログイン

初回ログインの手順はこちらをご確認ください。

ID・PW・Passコードをお持ちの方

ID(メールアドレス)
パスワード

パスワードをお忘れですか?

Alpha Passコード

※Fujisan以外でご購読の方は初回にメルマガ会員登録を行い、ログイン時にID・パスワード・Passコードの入力が必要です。

Passコードとは?

紙面2面の下部に記載され、毎月更新されます。

メルマガ会員へのご登録
※新聞を購読していなくても登録できます

メルマガ会員になると、毎週の見どころを紹介するメルマガが届くほか、Alpha Onlineの英文記事を月5本までお読みいただけます。

メルマガ会員登録

※Fujisanマガジンサービスの提携サイトにてご登録となります

閉じる

定期購読申込み無料試読申込み

定期購読申込み無料試読申込み