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  3. 2022.6.3

The summer camp bluesサマーキャンプの憂うつ

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6月はいつも私に懐かしい感覚を強く呼び起こす。

カナダでは、6月は通常は、ショートパンツとサンダルを履けるくらい十分暖かくなる最初の月だ。長い冬と肌寒い春の後、厚着をしないで屋外へ出かけるのはかなり解放感がある。カナダの夏は不快なほど暑くなることはめったにないので、公園にピクニックに行ったり、近くのプールや湖で泳ぐのに最高の時期だ。

6月は学校の年度の最終月でもある。私は今でも、学校の終業日に最後のベルが鳴って2ヵ月間の休みの始まりを告げたときの素晴らしい感覚をはっきりと思い出すことができる。ついに自由だったのだ!

こうした懐かしい思い出があるにもかかわらず、良さが分かるようにならなかった夏の活動が1つある:サマーキャンプだ。

ほとんどの子どもたちにとって、サマーキャンプは泳いだり、カヌーをしたり、美しい環境でキャンプファイヤーを焚いたりするワクワクする1週間だ―しかも親がいない。

私の目から見たサマーキャンプはしかし、それまでに一度も会ったことがないやんちゃな子どもたちの集団の隣で、嫌な臭いのする山小屋の快適ではない二段ベッドで眠る1週間だった。

毎年、私の両親は私がキャンプに行きたいかどうか尋ね、私は今回は好きになるかもしれないと思っていつも行くと答えていた。しかし、毎年、キャンプの3日目までには、公衆電話から親に電話をかけて早く迎えに来てくれるように頼んだものだった。

両親はいつも断った―それを愛のむちの行為だと呼ぼう―、そして私は週の終わりにはキャンプが終わったことに大喜びした。

岩のように硬いマットレス以上に、サマーキャンプで私にとって最大の問題は単に、母と父、そしてたぶん弟にさえ、会えなくて寂しかったことだと思う。ホームシックだったのだ。

20年後、私は別なホームシックを少し感じている。

カナダに最後に行ったのは2019年10月だった。両親が2020年4月に来る予定だったが、旅行が中止になった理由を皆さんはお分かりだろう。出入国制限と娘の誕生が意味することは、私は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが始まってから親に会えていないということだ。

しかし、日本は最近、外国人居住者の近親者に対して入国を認め、私の親はこの6月に大阪に来る予定だ。私たちの再会はきっと喜びでいっぱいだろう。そして、両親は初の孫娘に会う機会がようやく得られて少し涙を流すかもしれない。

2年半、ビデオチャットとEメールのやりとりで過ごした後、もうすぐ母を思いっきりハグでき、父と一緒に野球の試合を見られることに私もワクワクしている。

私はもうサマーキャンプで1週間を必死で乗り切ろうとしていた10歳のときの自分と同じではないが、それでも親に会えなくて寂しい。

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