文化的名所を訪れるよりも、美しい景色を楽しむよりも、人々が日本に私を訪れてくれたときにする大好きなことは食べることだ。
ここに引っ越して来る前は、日本食の経験はあまりたくさんはなかった―カナダで手に入る日本食の幅は寿司とラーメンで始まって終わる―が、食の好みにうるさいタイプではなく、唯一嫌いな食べ物は納豆だ―私がほとんどの外国人居住者たちと共通している嫌いなものだ。
それ以外には、お好み焼きなど、食べるとホッとする飾らない料理であろうと、フグのようなもっと繊細な風味のある食べ物であろうと、一口目から楽しめない日本食にはめったに出会わない。例えば馬刺しなど、カナダではメニューで目にすることはないであろう料理も楽しんできた。
食べたことのない味や食感が好きなので、地元の飲食店へゲストを連れて歩くのはとても楽しくもあるが、ストレスが多くなることもある。
ここ数年間で迎えてきたゲストは、日本食の体験がそれぞれ異なっていた。好みがうるさい人もいる(私の母)し、箸で苦労した人もいる(私の父)し、菜食の人もいる(高校からの親友)し、私の元ルームメイトの妻のように、グルテンへのアレルギーなど、他に食事制限がある人もいる。何を食べるか決めるとなると、みんなそれぞれ独自の難題を突きつけた。
最近日本に2度目の訪問に到着した私の両親は、レストランに連れていくのがかなり楽だ。私の母は冒険心がそれほどないものの、たくさん食べる人でもないので、メニューには、たとえそれがフライドチキンとサラダだけだとしても、彼女が楽しめるものがいつでも何かしらある。彼女の名誉のために言っておくと、先日、彼女はサーモンの寿司を食べてみて気に入っていた。父はと言えば、フォークとナイフがあるかぎり、ほとんど何でも食べる。
菜食のゲストとグルテンを食べないゲストは、かなりもっと難しい。
菜食の人たちは、ここでは食べられるものが本当に限られている。出汁は魚から取られているので、出汁を含む料理でさえ厳密には菜食ではない。ありがたいことに、友人が来たとき、私たちはベジタリアンフレンドリーなラーメン店を見つけ、それは大当たりだった。カレー屋にもベジタリアンオプションがあるところもある。
グルテンを避けている友人は肉も食べないので、食べ物を得るのがもっと難しかった。醤油やパンといったものも食べられないからだ。彼女のお気に入りの食べ物はおにぎりだ。コンビニエンスストアで買えるおにぎりを開ける正しい方法を私が彼女に見せた後は、特に気に入っていた。
最終的には、私のゲストは全員、大好きになる新しい日本食を発見しているようで、多くが自宅のキッチンでお気に入りの料理を再現しようとしている。
今夜は、私の両親を回転寿司店に連れて行く。母を寿司好きにさせることを期待している。
それがうまく行かなかったら、いつでもフライドチキンがある。