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  3. 2022.7.8

Sweets fear恐怖のスイーツ

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先日、郵便受けにチラシが入っていた。それはおいしそうなケーキの写真でいっぱいだった。大きな文字で、「スイーツ・フェア!」と書かれていた。私は「スイーツ」がキャンディーを意味するのではなく、どちらかといえばケーキやスライス(四角く切った高さのない焼き菓子)などのデザートを意味するのだと分かるくらい長く日本に住んでいる。それに、「フェア」は別の何かを意味することが多いということも分かるほど長くここにいる。

「フェア」という言葉を聞いたり、見たりしたとき、あなたは何を想像するだろうか? 私はサーカスの催し物会場のような屋外の何かを思い浮かべる。食べ物や飲み物を売っている屋台もある。視覚と手の協調を試して賞品を当てるチャンスを客に提供する屋台もある。乗り物もあり、たぶん、観覧車さえある。ピエロもいるかもしれない。英語でグーグル画像検索してみると、このような写真がたくさん表示されるだろう。私がニュージーランドにいた子どもの頃、よくスクールフェアがあった。これも、食べ物やゲームの屋台が出る屋外のイベントだ。

このようなイメージを頭の中に思い描いて、このチラシの情報をよく読んでみた。この「スイーツ・フェア」は1日限りだった。うちの近所周辺のいくつかの公園で約40分行なわれるという。公園! このフェアはもしかすると私の想像するものに似ているかもしれないと思った。40分というのはやや短いようだが、このフェアが最初に止まるところは、午前10時に私の家のすぐ近くだというので、見に行ってみることにした。

近所の公園はとても小さいので、決して観覧車は期待していなかったが、お祭りらしいバルーンも屋台も見当たらなかった。しかし、確かに、小さな冷凍冷蔵車が公園の隣の道に止まっているのが見えた。子どもの頃、車からお菓子をあげようとしてくる知らない人には絶対に近づかないようにと教わった。それでも、私は一人で公園にいて、バン車とケーキを紹介するA型看板のそばにいる男性に向かって歩いていた。

犯罪ミステリーを見過ぎていたのではないかと思う。彼が自分の車の後ろにある在庫がどれだけあるかを私に見せてくれているとき、この「スイーツ・フェア」は「スイーツ・フィア(恐怖のスイーツ)」に変わった。私は、ここが私の誘拐される場所で、もう二度と姿を見せないかもしれないと想像した。それはやめて、私は空想から自分を引き戻し、彼が「…でも、ストロベリー・チーズケーキがうちの一番人気です」と言うのを聞いた。

私は結局、彼から3つのケーキを買った。全部おいしくて、どれもお腹が痛くならなかった。振り返ってみれば、この「フェア」にピエロがいなくてよかった。もしピロがいたら、すでに典型的な「子どもの誘拐」シーンにさらに不吉な要素が加わっていただろう。どうやら、この男性は関西各地を回っているらしい。また今年中にうちの近所に戻ってきてくれたらいいなと思う。だが、次は、自分のことを「スイーツ・フェア」ではなく、「ケーキのポップアップストア」と呼ぶ方がもっと適切だと思う。

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