私の近所について大好きな点はたくさんあるが、そのうちの1つが、ここがとても静かだということだ。あまりにも静かなので、シンガポール在住の私の兄が初めて来たとき、眠るのが難しいと思ったくらいだった。彼にとっては静かすぎたのだ。
しかし、新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、私はさまざまな種類の鳥たちが引っ越してきて、音をたくさん立てていることに気が付いた。騒がしい羽のある隣人の筆頭は、ヒヨドリだ。この鳥の声を聞いた最初の数回は、自転車で誰かが急ブレーキをかけたことによってキーキーいう音が鳴っているのだと思った。やがて、それが鳥の声だったと分かった。それが何であるかを知るために、私は日本語で「うるさい」「鳥」というキーワードを使ってインターネット検索をした。これらのキーワードはあまりにも大まかすぎるかもしれないと思ったが、驚いたことに、インターネットはとても素早く答えをくれた。この鳥たちの特徴的な高音の声を確認する動画を見つけた。その音は気が散って耳をつんざくような音で、私が仕事のために作っていた録音も台無しにした。次にインターネットで検索したのは、タカの鳴き声だった―ヒヨドリが怖がるだろうと考えた。私はいい動画を発見して、ヒヨドリがうるさくなるといつも、スピーカーを鳥たちに向けて、この動画を大きな音でかけた。ヒヨドリはすぐに飛び去り、数ヵ月の間にうちの近所に来なくなった。
去年の6月あたりまでは平和な1年ほどを過ごしたが、今度はカラスが大騒ぎを起こした。ヒヨドリは日中にうるさかったが、夏にはカラスが午前4時30分頃に飛んできて、大声で鳴くことを好んだ。カラスのカーカー鳴く声は低い大きな音で、耳栓でもその鳴き声は遮断できない。涼しい天気のときは、飛んできてカーカー鳴くのは少し遅くなったが、それでも仕事が休みの日に、不快なカラスの声で目が覚めることが多い。カラスは私がカラスに向けてかけるタカの声を気にしないだけではなく、カラスたちはここに留まりそうな気がする。カラスは群を抜いてうるさいし、うるさくしている期間も長い。
パンデミックが始まってから私が気付いた唯一の愛らしい鳥はメジロだ。2羽のメジロが静かに、楽しそうに、庭のスモモの木の花が満開のときに、枝の間を軽やかに飛び回った。それは素晴らしい眺めで、季節のポストカードの何かのように見えた。メジロはかわいくて、明るい緑色をしているが、すばしっこいので、はっきりした写真を撮るのは難しかった。残念ながら、メジロはあまり長くはこの辺りにいつかなかった。何を願うかは注意するようにとよく言われるが、私はこのメジロにカラスと交代してもらいたい。どう考えても、メジロは厄介者ではないのでは? そうでしょ?