1. ホーム
  2. 記事全訳
  3. 2023.5.5

Feel. Learn. Think.感じる・知る・考える

このページを印刷する

日本にはたくさんのクールな博物館がある。私が最も楽しんでいるものは、ニッチな収蔵品がある博物館だ。東京にある「世界のカバン博物館」や「うんこミュージアム」にはまだ行ったことがない。だが、大阪の素晴らしい「カップヌードルミュージアム」にはたくさん訪問者を連れて行った。日本と海外の博物館での経験から、私が好きな種類の博物館は、ものふれあうことができ、何か学ぶことができ、楽しめるものだと気がついた。

私が一番最近発見したものは、観光客が集まるような場所ではないものの、これらの条件すべてに当てはまる。ここはインタラクティブで、教育的で、誰もが楽しめる。神戸市の「外来生物展示センター」だ。私は神戸に初めて引っ越したとき、スーパーマーケットのすぐ外で目を引く黒と白の昆虫を見かけた。最初に思ったことは、「危険な虫じゃないといいのだけれど」だった。数年後、地元の新聞で、それらの虫は人間にとって危険ではないものの、われわれの居住環境を破壊すると読んだ。

外来生物展示センターを訪れる人々は、その虫だけではなく、アライグマやミシシッピアカミミガメ、それからシカさえも含めた他の侵略的外来種について学ぶことができる。このセンターがどんな感じか何も分からなかったが、私はパートナーに、私の誕生日の週末にはそこに行きたいと言い張った。そこは小さなセンターではあるが、とてもよく考え抜かれ、管理されていた。そのセンターのモットーは、「感じる、知る、考える」だ。来館者は確かにその全てができる。

しかし、そのセンターには動物の剥製がたくさんあるので、剥製が怖い人はゾッとするかもしれない。私は気味が悪いと同時に興味をそそられるとも思ったので、謹んで剥製の写真と、剥製の隣に自分がいる写真を撮った。それまで、剥製の動物に触ることもできると知らなかった。なんて楽しいことだろう! 展示物に触らせてくれる場所はなかなか見つからない!

センターの情報は全て日本語だが、子ども向けなので、ほぼ全ての漢字の上にふりがながある。おかげで日本語を学ぶ人にとっても訪れるのに素晴らしい場所になっている。それぞれの種の情報は、とても詳細で、全部読んで回ると、数時間は簡単に過ごせてしまう。

このセンターを表す漢字は文字通りに読むと「外から来た生物」だ。来館中の短いプレゼンテーションで説明された通り、「外」とは必ずしも日本の外を意味しない。その動物が通常の生息環境の外にいるという意味にもなりうる。

厳密に言えば、私もまた日本の外からやってきた生物だが、この国の人々と環境にとって危険だと思われないことを望む。とは言っても、私は喜んで、外部からやってきた仲間の生物たちと壁画の前で写真を撮った。申し訳ないが、私の侵略的外来種仲間たちよ、野生状態であなたたちを見たとしたら、私は当局に通報しなければならないだろう。

英文記事を見る

Alpha主催セミナー

11月後半以降に購読開始した方の申込方法はこちら。購読者以外の方のチケット購入はこちら

学校・企業向け団体利用ついて 詳しくはこちら

定期購読申込み定期購読申込み無料試読申込み無料試読申込み

Alpha Online ログイン

初回ログインの手順はこちらをご確認ください。

ID・PW・Passコードをお持ちの方

ID(メールアドレス)
パスワード

パスワードをお忘れですか?

Alpha Passコード

※Fujisan以外でご購読の方は初回にメルマガ会員登録を行い、ログイン時にID・パスワード・Passコードの入力が必要です。

Passコードとは?

紙面2面の下部に記載され、毎月更新されます。

メルマガ会員へのご登録
※新聞を購読していなくても登録できます

メルマガ会員になると、毎週の見どころを紹介するメルマガが届くほか、Alpha Onlineの英文記事を月5本までお読みいただけます。

メルマガ会員登録

※Fujisanマガジンサービスの提携サイトにてご登録となります

閉じる

定期購読申込み無料試読申込み

定期購読申込み無料試読申込み