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The world in 2030

March 7, 2025

今からたった5年間で、あなたの子どもたちにとってどんな世界になっているか考えたことはあるだろうか? 技術は急激な速さで進んでおり、人工知能(AI)は私たちの生活のほとんど全ての部分に触れつつある。現在起こっている変化は、私たちがどのように仕事をし、勉強し、世界と関わるかを変えていくだろう。

私の子どもたちはカセットテープやビデオレコーダーを見たことがなく、固定電話さえ見たことがない。5年の間に、もっと小さな子どもたちは車の運転方法を覚える必要がなくなるかもしれないし、ペンで文字を書く方法や、外国語の話し方を学ぶ必要がなくなるかもしれない。自動運転車は大都市では一般的になっている可能性があるし、手で書くことはデジタルコミュニケーションが優勢になるにつれて必要がなくなるかもしれないし、AIによる翻訳が完全に言語の壁を取り払うだろう。

医師の診察を受けることすら、過去のことになるかもしれない。あと5年で、AIによる医療サービスがウェアラブルデバイスのデータを分析することができるようになり、これまでのように医師による診察は必要がなくなるかもしれない。医学的診断は、携帯電話やスマート端末から、より正確で迅速なものが得られるようになるだろう。AIの医療アシスタントは病気をより早期に検知することができるようになり、もしかすると寿命を長くするかもしれない。

教育の未来もまた不確かだ。多くの人が、学校のカリキュラムはすでに時代遅れで、急激に変化する世界で必要になるスキルを生徒たちに与えていないと主張している。子どもたちは5年後にも学校にまだ通う必要があるのだろうか? たぶん、教育は短時間のオンラインコースにシフトし、ユーザーは品質と必要性に基づいて最高のレッスンにお金を払うようになるだろう。AIの家庭教師や、カスタマイズされた学習コース、仮想現実の教室が、従来の学校に置き換わるかもしれない。大型大学は、特化されたオンライン学習がより効果的になるにつれて、適切ではなくなっていくかもしれない。

それから、お金はどうなるだろうか? 電子取引と暗号通貨が人気を高めるにつれて、現金はすでになくなりつつある。5年後には、デジタル支払いがもっと安全で広く受け付けられるようになり、多くの国で現金はもはや不必要になるかもしれない。この変化は利便性を生み出すが、プライバシーやセキュリティー、財務的なコントロールに関する懸念も引き起こすだろう。政府と銀行は、この新しい財務的な情勢に迅速に適応しなければならなくなるだろう。

AIは人間の創造性を低下させ、独立した思考をできないようにさせていると恐れる人もいる。しかし、創造性はAIがまねるのに苦労している数少ない人間の特性の1つである。AIは音楽、アート、文章を生成することができるが、本当の創造性につながる深い感情を伴う体験を欠いている。このことは、人間の想像力、物語を伝える力、感情的な知性が、将来さらにもっと価値を増すだろうということを意味している。

もし、こうしたことが全て、わずか5年間ではあまりにも奇想天外な感じに聞こえるのであれば、こう考えてみよう:技術的な変化の割合は、これまで以上に急速に加速している。前述の予測は、現実になる可能性があるだけではなく、5年よりももっと早く起こる可能性さえある。未来は急速にやってきつつある―私たちはそれに対して準備ができているだろうか?

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