安倍晋三首相は3月24日、東京オリンピックとパラリンピックの開催を2021年の夏まで延期すると発表した。新型コロナウイルス感染症の第一波で感染者数が日本国内で増加していたことから、この動きは大方予想されていた。
安倍首相の発表の数日前には、オーストラリアとカナダがコロナウイルス感染症への懸念を理由に、その世界的なスポーツイベント(五輪・パラリンピックのこと)への不参加を表明していた。
安倍首相は、国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長との電話会談の直後にこの決定を発表した。両者は、「遅くとも2021年の夏までには」この大会を開催するために一丸となって取り組むことで合意したと、安倍首相は記者団に述べた。
この決定は、世界中の選手たちのトレーニングスケジュールを狂わせ、たった1年の延期でもメダル争いから外れてしまうと判断した選手たちの中には、早期に引退する選手もいた。その中には、日本ではバドミントンダブルスの金メダリスト、高橋礼華(30)や、医師になることに専念するためにラグビー日本代表を辞退した福岡堅樹(27)などが含まれていた。