インターネット上のいじめへの対策を求める声が高まるなか、上川陽子法相は9月14日、オンラインでの誹謗(ひぼう)中傷に対する罰則の一部として、より厳しい懲役刑を導入する方針を明らかにした。
上川氏は記者会見で、侮辱行為に1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金を課す案について、法相の諮問機関(法制審議会)に諮問すると述べた。
現在、侮辱罪の罰則は、30日未満の拘留または1万円未満の科料となっている。法務省はまた、公訴時効を現行の1年から3年に延長することを計画している。
上川氏は、「インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷は同様の書き込みを誘発し、取り返しのつかない重大な人権侵害につながる」と述べた。「インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷に対する非難が高まっており、侮辱罪について厳正に対処すべき犯罪であることを示し、抑止することが必要である」。
審議会では、表現の自由とインターネット上の嫌がらせに対する規制強化との微妙なバランスをどうとるかについて議論される予定だ。