将棋の奇才、藤井聡太棋士は2月12日、5つ目のタイトルを獲得して8大タイトル制覇という最終目標に向けてまた一歩前進した。この勝利で藤井氏は、19歳6ヵ月の最年少で5冠を保持する棋士となった。
藤井棋士は東京都立川市で行なわれた第4局で37歳の渡辺明棋士に勝利し、負けなしで王将戦7番勝負を制覇した。藤井氏は1月上旬に王将戦7番勝負に挑戦者として挑んだ。
藤井棋士は、1993年に22歳10ヵ月で5冠を保持した羽生善治棋士の記録を更新した。渡辺棋士は2冠に後退した。
藤井氏は14歳2ヵ月でプロ入りし、2020年7月に17歳11ヵ月で初のメジャータイトルの棋聖を獲得するなど、数々の最年少記録を塗り替えてきた。
昨年9月にメジャー3冠目の叡王を獲得した際、今後について聞かれた藤井氏は、「全冠については、現時点で意識することはないが、一つの理想ではあるので、そのために実力を高めていきたい」と語っていた。