漁業関係者や一部の近隣諸国からの反対にもかかわらず、事故を起こした福島第1原子力発電所に保管されている放射能処理水を海に放出する準備を政府が進めるなか、岸田文雄首相は8月20日、同原発を視察した。
首相は8月18日、日米韓3ヵ国首脳会談後にワシントンで記者団に対し、政府は処理水の放出時期を決定する前の「最終段階」に至っていると語っていた。
岸田首相は福島原発の汚染水処理設備やその他の施設を視察した。首相はさらに東京電力ホールディングスの小早川智明社長とも会談し、安全性を確保して処理水放出から生じる可能性のある風評に対処するよう求めた。
「(同原発の)廃炉と福島の復興を進めていくために、決して先送りできない課題だ」と、岸田首相は原発視察後に記者団に語った。