石破茂首相と中国の習近平国家主席は11月15日、初の直接会談を行なった。日本産水産物の中国への輸出禁止、日本近辺での中国の軍事行動、そして中国にいる邦人の安全をめぐって緊張関係が続く中、ハイレベルの対話を通じて相互の懸念を払拭する試みの一環だ。
ドナルド・トランプ次期米大統領がホワイトハウスに復帰することが決まり、日中双方の政府はそのことがインド太平洋地域のパワーバランスにどう影響するのか慎重に検討しつつ、誤った判断を避けるために意思疎通を保つことを模索しているようだ。
リマで開催されたアジア太平洋経済協力会議の傍らで行なわれた会談で、両首脳は 「戦略的互恵関係」の推進を目指すことを改めて確認した。
石破氏は冒頭の挨拶で、この関係を「国際社会にとって非常に重要なもの」と呼び、課題や懸案事項を指摘した。