臭い道からワーテルローの戦いの悪臭に至るまで、ヨーロッパの過去のにおいを再現するため、さまざまなスキルを持った専門家チームがプロジェクトを開始した。これは大陸の各地の博物館で共有される。
「オデウロパ(ODEUROPA)」プロジェクトは、16世紀から20世紀初めにヨーロッパ大陸の各地を漂っていた香りを識別し、表現し、再現することを目指している。
専門家は、農業が社会の中心だった時代から、工業化の工場と都市化へのゆっくりとした変化に至るまで、歴史のあらゆる時代に独自のにおいがあると述べる。
イングランド東部にあるアングリア・ラスキン大学のにおいを専門とする歴史家で「オデウロパ」チームの一員であるウィリアム・タレット氏は、この記録が新たな見識をもたらし、過ぎ去った時代へと人々をいざなうことを期待していると語った。
「人々が過去について関心を持つことの1つは、そこにいたらどんな感じになるのだろうかということだ」と彼は話した。
「これは人々に過去を体験するもっと徹底的な経験を与えるだけでなく、現在人々の周りにただよっている香りについて考えさせることにもなるだろうと思う」。