ジャーマンシェパードのグンターは、テニスボールで遊んたり、芝生の上を転がったり、少しよだれを垂らしたり、うたた寝をしたりして最近の朝を過ごしていた。その後、世話係がマドンナから購入したマイアミの豪邸を売る不動産業者との「会議」があった。
そしてもちろん、グンターは偽物のダイヤモンドでできたまさに最高の犬の首輪を着けていた―本物の金の首輪はメインにしているトスカーナ州の自宅に戻してあった。フロリダ基準でも突飛な話に聞こえるが、グンター6世は、『マテリアル・ガール』を歌った歌手(マドンナさんのこと)がかつて所有していた海岸沿いの住宅を含め、莫大な財産を祖父のグンター4世から相続した。少なくとも、これがこの不動産を管理している世話係が言っていることだ。
ビスケーン湾の眺めが見られるこのトスカーナ風の別荘は、11月17日に3,175万ドル(36億円)で売りに出され、マドンナさんがこの別荘に750万ドル(8億5,700万円)を支払った20年前からはとてつもなく値上がりした。この家にはリビングルームの暖炉の上に金箔を貼った額縁に入ったグンター4世の肖像画もある。
この犬の家系は、グンター3世が亡くなった飼い主であるドイツのカルロッタ・リーベンシュタイン伯爵夫人から、彼女が死去した1992年に数百万ドルの遺産を相続した数十年前に遡る。