アメリカ航空宇宙局(NASA)は月の砂とゴキブリを返してほしいと思っている。
この宇宙機関(NASAのこと)は、1969年のアポロ11号計画中に集められた月の砂の販売を止めるよう、ボストンを拠点とするRRオークションに求めた。この砂は、地球上の生命の脅威となる何らかの病原体を含むかどうかを判断するための実験中に、ゴキブリに餌として与えられた。
この物質は今も連邦政府のものであると、NASAの代理人を務める弁護士がオークション会社に対して書いた。
約40ミリグラムの月の砂が入ったガラス製の瓶と3匹のゴキブリの死骸を含む、この実験からの物質は、競売台から降ろされたと、RRオークションは6月23日に発表した。
アポロ11号計画は、21.3キロ以上の月の岩を地球に持ち帰った。月の岩で死ぬかどうかを確認するため、その一部は小型生物に食べさせられた。
月の砂を食べさせられたゴキブリは、ミネソタ大学に持ち込まれ、そこで昆虫学者のマリオン・ブルックス氏が解剖し、ゴキブリを研究した。彼女は、月の砂が有毒であるという証拠を何も発見しなかった。しかし、そのゴキブリはNASAに返還されなかった。