世界保健機関(WHO)は10月6日、「RTS,S」と呼ばれるイギリス製のマラリアワクチンはアフリカの子どもたちに広く与えられるべきであると述べた。年間数十万人が死亡する病気の予防において大きな進展となる可能性がある。
「RTS,S」は製薬会社グラクソ・スミスクラインが開発した。子どもがマラリアで重症になることを防ぐ効果は約30%しかないが、このワクチンは世界で唯一承認されたマラリアワクチンだ。これは、2015年に欧州医薬品庁に承認された。
マラリアはアフリカで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)よりもはるかに致命的だ。WHOの推定によると、過去18ヵ月間でCOVID-19による死亡が確認されたケースは21万2,000人であるのに対し、マラリアで2019年に38万6,000人が亡くなっているという。