1970年代、80年代に、日本のお茶の間の人気者となったドタバタ喜劇のベテランコメディアンで、ロックバンド兼お笑いグループの「ザ・ドリフターズ」のメンバーの志村けんさんが、新型コロナウイルスによる肺炎で3月29日亡くなったと、志村さんの事務所が3月30日に明らかにした。70歳だった。
志村さんは、発熱があり、重度の肺炎と診断された後、3月20日に入院していた。3月23日に新型コロナウイルスの検査で陽性反応があり、感染を発表した初の日本のエンターテイメント業界の有名人となった。
東京の東村山市生まれの志村さん(実名:志村康徳さん)は、高校卒業後、1974年に荒井注さんに代わってドリフターズに加入した。
このグループ(ドリフターズのこと)は1964年に故・いかりや長介さんと他男性4人で結成され、1966年にはビートルズが日本で公演した際に前座を務め、日本のコメディ史上最も成功したグループの1つとなった。
志村さんは、1969年から放送開始となったプライムタイムのドタバタ喜劇テレビ番組『8時だョ!全員集合』に出演して有名になった。
志村さんはその後、「バカ殿様」や「変なオジサン」といった人気キャラクターをテレビで演じたことで知られるようになった。2006年からは、演劇一座「志村魂」の座長も務めていた。
亡くなった際、志村さんは『天才! 志村どうぶつ園』などのテレビ番組に出演しており、4月からは『キネマの神様』という本が原作の映画に取り掛かる予定だった。