救出チームは3月29日、エジプトのスエズ運河で1週間近く座礁していた巨大なコンテナ船をようやく解放し、世界で最も重要性の高い水路の1つを詰まらせ、海上貿易において1日に数十億ドルを停止させた危機的状況に終止符を打った。
引き船の一隊は潮流に助けられ、エバーギブン号の球状船首を、3月23日から船が頑なにつっかえていた運河の砂地の土手から引っ張り出した。
引き船は、無益に終わってきた数日間の後で、エバーギブン号を水上で先導する際、歓喜の汽笛を鳴らした。
「我々は成功した(船を引っ張り出した)!」と、エバーギブン号をけん引するよう依頼を受けた救出企業ボスカリス社のペーテル・ベルドフスキCEOは述べた。「当社の専門家チームがスエズ運河庁と密接に協力し、エバーギブン号を離礁させることに成功したことを発表できて興奮している。これによりスエズ運河の自由な往来が再び可能になった」。
エバーギブン号が救出されるのを待っていた420以上の船のうち、少なくとも113の船が、3月30日の午前中にこの運河を横断すると予想されると、スエズ運河庁の長官オサマ・ラビ中将軍は述べた。
原油から牛に至るまであらゆるものを運送中だった船の少なくとも367隻が、運河を渡るのを待つために列をなしていた。他に数十隻が、アフリカ南端にある喜望峰を回る長い代わりのルートへ迂回した―船に燃料やその他の費用で数十万ドルがかかる5,000キロの回り道だった。