アメリカは8月30日、ときに大混乱が生じる大規模な空輸の後、アフガニスタンからアメリカ軍の撤退を完了した。この空輸では、13人のアメリカ軍兵士の命が犠牲となり、タリバンの支配から逃れることを今も求めている数千人のアフガニスタン人と数百人のアメリカ人が取り残された。
アメリカを戦争に突入させたアメリカでの9.11のテロ攻撃以降初めて、アメリカ軍の「軍人1人」たりともアフガニスタンにいなくなったと、アメリカ国防総省は報道陣に伝えた。
アメリカのフランク・マッケンジー海兵隊大将が、アメリカ国民と弱い立場のアフガニスタンの人々を避難させるためのアメリカ軍による努力の後で、アメリカ最長の戦争からの撤退をめぐる感情を表すのに使ったのは、「悲痛」という言葉だった。
「この撤退は多くの悲痛を伴った。退避させたかった全員を出国させることはできなかった」と、マッケンジー中央軍司令官は語った。
タリバン―2001年のニューヨークとワシントンの攻撃の影にいた武装勢力アルカイダをかくまった―がアフガニスタンの支配を取り戻した日の8月14日以降、12万2,000人以上がカブールから飛行機で出国した。
タリバンがこれほど急速に勢力を広げることを予想していなかったため、アメリカ政府と北大西洋条約機構(NATO)の同盟国は慌ただしい出国に入ることが余儀なくされ、彼らを助けてくれて、避難の資格があったかもしれない数千人のアフガニスタン人のほか、危機を感じている他の人々も取り残してしまった。