国連の気候変動に関する会議は、地球温暖化を引き起こす主たる要素として初めて化石燃料に焦点を当てた合意とともに、石炭に依存する国々は土壇場で反対を投げかけたものの、11月13日に閉幕した。
この合意は、地球温暖化を1.5℃以内に食い止める期待を残したことで拍手を勝ち取った一方で、200ヵ国近くの代表団の多くにとって期待以下のものだった。
「もしそれが良い交渉であるならば、全ての参加者が不快だろう」とアメリカの環境特使ジョン・ケリー氏は、グラスゴー気候合意を承認する最後の会議で述べた。「そしてこれは良い交渉だったと私は思う」。
スコットランドで開かれた2週間の会議は炭素市場周辺の規則を解決する上で概ね成果があったが、長い間約束されてきた富裕国からの気候変動をめぐる財政支援に関して、影響を受けやすい国々の不安はほとんど緩和しなかった。
石炭火力発電を「段階的に廃止する」ことを求める条項を、中国をはじめとする石炭に依存する工業発展途上国の後押しを受けてインドが拒否するという土壇場での一幕があった。中国、インド、アメリカ、欧州連合(EU)の代表たちの間での協議の後、この条項は石炭の利用を「段階的に削減する」よう国々に求めるものに修正された。
「合意された文言は妥協の産物だ」とアントニオ・グテーレス国連事務総長は述べた。「今の世界の利益と条件と矛盾、そして政治的意志の状態をそれは反映している」。