ウクライナで発生している争いと類似した危機がアジアで起こることを防ごうとして、アメリカのジョー・バイデン大統領は5月23日、中国政府の「攻撃性を増す動き」に対処するために、岸田文雄首相と初めて直に会った首脳会談を活用した。このアメリカの首脳(バイデン大統領のこと)は、もし台湾が侵攻されたとしたら台湾を防衛すると誓い、数十年間続く政策をやめたように思われた。
バイデン大統領は、中国が軍事演習を民主主義の台湾の周辺で繰り返し実施することで、「すでに危険をもてあそんでいる」と述べた。軍事演習は侵攻の前触れとなりうる行動の一部なのではないかと恐れるオブザーバーもいる。
アメリカは台湾を防衛するために軍事的に関与する気があるかどうかと尋ねられると、バイデン大統領―この話題について彼は過去に失言をしたことがある―は首脳会談後の記者会見中に短い返事をした。
「イエス。それがわれわれが約束した責務だ」とバイデン大統領は言った。
「私たちは『1つの中国』政策に同意している。私たちはその合意とそこから作られた付随する合意に署名した」とバイデン大統領は付け加えた。
「だが、武力で奪えるという考えは、適切ではない。それは地域全体を混乱させ、ウクライナで起こっていることと似た別の行動となるだろう」。
それでも、バイデン大統領は侵攻は「起こらないだろう」と予想していると示唆することで、発言を和らげた。