3月初めに新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、遠く離れた南極では感染がなく、今も―4月末時点では―無事だ。世界で最も汚されていない目的地の1つを体験したければ、ここは行くべき場所だ。
この南の大陸への旅行は特に近年増えてきたが、ここへ向かうのはいつでも難しい。ほとんどの旅行者は、チリか、世界最南端の都市であるアルゼンチンのウシュアイアからクルーズ船に乗って来る。
クルーズ船は心配したほうがいいだろうか?そのほうがいい。4月上旬、南極に向かっていたクルーズ船は、乗船者の半数に新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出て、引き返さなければならなくなった。
しかし、陽性者がいなかったとしたら、こんな計画もある:南極圏内のサウスシェトランド諸島へ船で向かおう。メイン船からゴムボートが1日に2回ほど出発していて、乗客は氷塊の合間をぬって氷崖に寄っていくことができる。クジラ、アジカ、ペンギンはもちろん、よく見られる光景だ。防水機能のついたカメラを用意しておこう!ついに上陸したら、人間を怖がることを覚えていないペンギンに囲まれるという人生の楽しみが待っている。体験しうる最も心躍る体験の1つになるだろう。
あるいは、本島にあるたくさんの基地の1つから飛行機で入ることもできる。南極は、どの国にも属していないが、最大の基地マックマード基地はアメリカの基地だ。そこへ行くには仕事に応募する必要があるかもしれないが、一度そこに入れば、凍るほど寒いが心温まる辺境の生活スタイルを楽しむことができる。