ムンバイから内陸へ約250キロのところに、インドで最も貴重な考古学の宝庫がある:エローラ石窟群とアウランガーバード石窟群で、どちらもアウランガーバード地区の観光の中心地にある。
エローラ石窟群を特別なものにしているのは、岩を切り出して作られているということで、アウランガーバード市近郊の崖の側面から全て彫り出されたバルコニー、階段、柱、石像がある。
群を抜いて最も印象的な洞窟は、1つの岩から切り出された高さ32メートルのカイラーサ寺院がある洞窟だ。これを建てた人たちは、玄武岩の崖の表面の頂上からスタートし、徐々に降りていった。現在、戦の物語を伝えるレリーフパネル、屋根の上にあるライオンのような像、中庭の柱と階段があるその精巧な壁を私たちは鑑賞できる。悲しいことに、壁の絵画は色あせてしまったが、この寺院は古代インドの最も大きな偉業の1つだ。
エローラ石窟群の近くでは、ヒンドゥー教の神シヴァ神の寺院であるグリシュネーシュワル寺院を訪れることができる。この色鮮やかな寺院は赤い岩で建てられている。
アウランガーバードの洞窟は、エローラ石窟群の洞窟よりも小さいが、立ち寄る価値が十分にある。3つの別々の宗教―仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教―の伝統が見られるエローラ石窟群とは異なり、アウランガーバードの洞窟は全て仏教のものだ。これらの洞窟は、この地域の主要都市にもっと近く、洞窟に続く階段がうまく設置されている。
最後に、旅行客はビービー・カー・マクバラーが見たいかもしれない。伝えられるところによると、ムガル帝国のアウラングゼーブ皇帝は、タージ・マハルをそっくりに複製した霊廟を妻のために建てたかった。それは下手に作られていて、失敗だったが、今でも興味を引いている。