ジョージア中部のクタイシは、世界で最も古い都市の1つだ。少なくとも紀元前6世紀から5世紀には、すでに人々がこの地に住んでいた。クタイシは、オスマントルコ帝国やロシア帝国を含む、数々の王国の興亡を見届けてきた。
この街には、観光客が訪れるべき多くの歴史が詰まっている。その一端を感じられるのが、バグラティ大聖堂である。11世紀に建てられたこの大聖堂は、1692年に侵攻してきたオスマントルコ帝国の軍隊によってひどい損傷を受けた。前世紀に始まった大規模な改修工事により、観光名所としての地位を確立したが、それでも一部には損傷が残っている。丘の上に建つ大聖堂の敷地から、眼下に広がるクタイシの眺めを楽しもう。
歩いて丘を下りて、川にかかった橋を渡り、市の中心地の近くのコルキスの泉へ。この噴水の中にある印象的な馬の像は、コルキス文化の青銅器時代の彫像を基にしている。
ジョージアのこの地域には、クタイシの外にも多くの魅力がある。東のチアトゥラ村まで日帰り旅行へ行こう。この村の近くにはカツヒの柱がそびえ立ち、高さ約40メートルの柱の上には教会が建てられている。その独特な歴史を学ぶため、ガイドと一緒に訪れると良いだろう。
あるいは、北西部へ向かって、クタイシから車で約30分のプロメテウス洞窟へ向かおう。この洞窟は長さが約11キロで、ホールが22ヵ所ある。その全てが一般公開されているわけではないが、ライトアップの演出は一見の価値がある。色付きのライトを使うことに違和感を覚えるかもしれないが、その迫力に驚かされること間違いない。
続けてオカツェ渓谷まで行って、崖の小道に沿って、ぞっとするような崖登りをしよう。最大で3時間かかる長い道のりだが、高台の展望台から眺める森林の景色は息をのむほど美しく、その道のりを歩いたかいがあるだろう。