ボリス・ジョンソン首相は7月29日、今の離脱協定の再交渉を拒否する姿勢を欧州連合(EU)指導者たちがやめない限り、彼らとブレグジットの協議はしないと主張し、英国を合意なきEU離脱により近づけた。
ジョンソン首相は、英国が3ヵ月後に合意なしでのEU離脱の準備を進めることでEUに圧力をかけ、譲歩させようとしている。
しかし、財界が英国もEUも合意なき離脱の準備ができていないと警告する中、ポンドは2年ぶりの安値となった。財界はまた、どんなに準備をしても、28ヵ国が加盟する貿易連合(EUのこと)から英国が条件の合意なしで衝突したまま離脱した場合の経済的な損害を防ぐことはできないと警告した。
「合意の可能性があればわれわれは最大限努力するが、それにはEUが動かなければならず、動かないのであれば、起こり得る事態に向けて準備することがわれわれにとって非常に重要だ」とドミニク・ラーブ外相は7月29日に述べた。
ジョンソン首相は、離脱の合意があってもなくても英国は10月31日にEUを離脱すると約束した後、7月24日に首相に就任した。