中国の習近平国家主席は世界的なウイルスのまん延の中心地を3月10日、訪問した。その頃イタリアでは国内全土での移動制限が開始され、世界中の人々が不況に陥る可能性に備えた。
習近平国家主席によるコロナウイルスの発生地である武漢訪問は、ウイルスのまん延後初めてで、感染が各国で広がる中、中国では収束に向かっていることを示すものだった。
感染拡大はイタリアで特に顕著で、これまで同国北部に限定されていた移動制限が3月10日から全土に広がり、兵士や警察が禁止を施行した。イタリアでは3月10日時点で9,172人が感染し、463人が死亡した。
フランス、スペイン、ドイツなどで感染が拡大し、750人以上の感染者が出ているアメリカでは不安が高まった。
ウイルスは世界市場を揺るがし、米国金融市場では株価が2008年以来となる1日の最大の下落率を記録し、原油価格は1991年の湾岸戦争以来の下落率となった。経済が不況の瀬戸際にあるのではないかという不安が広がっていた。