北京市当局は中国の首都で新たに発生した新型コロナウイルス感染拡大が他省に広がるのを食い止めるため、リスクの高い人の市外への移動を禁じ、市外に向かう運送サービスを一部停止するなどして、さらなる規制を課した。
北京市当局は6月16日、15日の新たなコロナウイルスの感染を27件確認し、今回の感染拡大による市内の感染者数の合計は106人となった。
これは2月以降、中国で最多の感染者数であり、昨年末に中部の武漢市で発生した呼吸器疾患の第2波に対する懸念が持ち上がっている。
武漢市のようなロックダウン(都市封鎖)ではないものの、北京市は地域レベルで「戦時下」の態勢に入っており、市内各地で24時間体制の検問所が設置され、学校は閉鎖し、人々にはソーシャルディスタンスを保つことにさらに力を入れるよう伝えられた。
ウイルス感染は北京市南西部にある広大な食品卸売市場「新発地」から広がった。「新発地」は1日に何千トンもの野菜や果物、肉類が取引される場所だ。