レバノンの首相は8月10日、ベイルートを破壊した大規模な爆発とそれによって引き起こされた国民の怒りは、レバノン特有の汚職体制によってもたらされたものだと述べ、内閣が総辞職すると発表した。
8月4日に港の倉庫で起きた爆発は、当局によると2,000トン以上の硝酸アンモニウムが原因で、少なくとも163人が死亡、6,000人以上が負傷し、この地中海の首都(ベイルートのこと)の広い範囲を破壊した。数ヵ月間にわたる政治的、経済的崩壊をさらに悪化させることにもなった。
「本日、7年間隠されていた惨事の責任者に責任を取らせたいという国民の望みと、本当の変化を求める国民の声に従う」とハサン・ディアブ首相は辞職を発表する演説で述べた。
ディアブ首相の動きは、爆発についての国民の怒りに応えようとするものだが、一方で、レバノンの政治をさらなる混乱に陥らせるものでもあり、すでに行き詰まっている国際通貨基金(IMF)との救済支援計画の交渉をさらに妨げる可能性がある。