イランは1月4日、2015年に世界の強国と核合意して以降見られなかった水準までウラン濃縮度を引き上げ始めた。また、ホルムズ海峡近くで韓国船籍のタンカーを拿捕(だほ)し、西側に対する連続の挑発が中東の緊張をさらに高めた。
両決断はドナルド・トランプ米大統領の在職期間終了間近にイランの影響力を高める狙いがあるようだ。トランプ大統領が2018年に核合意から一方的に離脱したことから、緊張を高める一連の出来事が始まった。
地下施設フォルドゥでのウラン濃縮によってイラン政府は核兵器級の90%の高濃縮ウラン製造の一歩手前となり、ジョー・バイデン次期大統領にすぐに交渉を始めるよう圧力をかけてもいる。
イランによるMT 韓国化学号の拿捕は、ソウルでのイランの多額の資産凍結をめぐって解除の協議のために韓国の外交官がそのイスラム共和国(イランのこと)を訪問する予定だった時に起きた。
イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相は核ウラン濃縮に関するツイートで、この状況を利用しようというイラン政府の意図を認めたようだった。