世界保健機関(WHO) のトップは1月18日、製薬会社の利益とワクチンの不平等を厳しく批判した。富裕国の若くて健康な大人が貧困国の高齢者や医療従事者よりも先に新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種を受けているのは「正しくない」と述べ、ワクチンメーカーのほとんどが「利益が最大」の場所を狙ったと批判した。
テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は本部ジュネーブからバーチャルで1週間開かれるWHO 執行理事会の冒頭で、ある貧しい国は25回分のワクチンしか受け取っていない一方、50近い富裕国では3,900万回分が投与されたと嘆いた。
「ある最低所得国ではたった25回しか投与されていない。2,500万回でも2万5,000回でもなく、たったの25回だ。率直に言う必要がある。世界は壊滅的な道徳上の失敗寸前にある」とテドロス事務局長は述べた。WHO の女性報道官がその国はギニアだと明らかにした。
ファーストネームを使うエチオピア人のテドロス事務局長はそれでも、パンデミック発生から1年足らずでワクチンが提供された科学的偉業はたたえた。