気候変動に関する国連の委員会は8月9日、地球温暖化が手に負えなくなる状況に危険なほど近づいているとする画期的な報告書を発表し、今後数世紀とまではいかなくても数十年にわたって世界がさらなる気候変動に直面することは確実だと警告した。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の科学者らによる報告書は、人類に責任があることは「疑う余地がない」としている。迅速な温室効果ガス排出量削減でいくつかの影響を抑えることはできるが、それ以外は変えられない状況にある。
生死に関わるほどの熱波、巨大な台風、その他すでに起きている極端な気象現象は、さらに深刻化するだろう。
アントニオ・グテレス国連事務総長は、この報告書を「人類に対する緊急警報」と表現した。
「警鐘は耳をつんざくように響いている」と氏は声明で述べた。「石炭や化石燃料が地球を破壊する前に、この報告書がこれらに終わりを告げなくてはいけない」。
10月31日からスコットランドのグラスゴーで開催される第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)では、世界各国からより積極的な気候変動対策とそれに必要な資金を引き出すことを目指すことになる。