ボートやヘリコプター、水難救助車に乗った救助隊は8月30日、ハリケーン「アイダ」の洪水によって身動きが取れなくなった数百人を救出し、電力会社の修理工らも駆け付けた。息が詰まるような残暑の中で猛烈な嵐がルイジアナ州の海岸を襲い、電力網を破壊した。
ルイジアナ州メキシコ湾岸沿いの迷路のように流れる川やバイユー(湿地帯)に囲まれて暮らす住民は、必死に屋根裏や屋根に避難し、ソーシャルメディアに住所を投稿して、捜索救助隊に居場所を伝えた。
米国本土を襲ったハリケーンとしては史上最大級の「アイダ」は8月29日に上陸し、ニューオーリンズ市内全域を含めたルイジアナ州とミシシッピ州にある100万戸以上の住宅や企業が停電に見舞われた。
その被害は甚大で、電力網の修復には数週間かかる可能性があると当局は通知した。
「アイダ」は、2005年にニューオーリンズの堤防を決壊させ同市に壊滅的な打撃を与えて1,800人の死者を出したハリケーン「カトリーナ」の16周年記念の日に上陸した。