フィリピンの大統領選挙で5月9日、フェルディナンド・マルコス・ジュニア氏が圧勝した。大統領選での過半数得票の勝利は、彼の父親による20年間の独裁政権を転覆させた1986年の革命以来、初めてのことだ。
非公式集計では、「ボンボン」の愛称で知られるマルコス氏が過半数に必要な2,750万票を上回った。「ピープルパワー(民衆の力)」の蜂起による屈辱的な亡命から36年、かつて考えられなかったマルコス家による支配への回帰の舞台が整った。
マルコス氏は、政治戦略の中核としているフェイスブックでの配信で、「私たちをこれからも信頼してほしい」と支持者に語った。
「私たちはたくさんのことに取り組まなければならない」と述べ、「これほど大きな試みは一人で行なうことはできない」と付け加えた。
選挙管理委員会の非公式集計によると、有効投票の93.8%の集計時点で、マルコス・ジュニア氏はレニー・ロブレド副大統領の2倍となる2,990万票を獲得していた。投票率は約80%だった。