この連載では、リスニング力を上げるために、正しい聴き方や、音への意識の高め方などをお伝えしていきます。
まずは、腕試しとして、こちらの音声(約30秒間)をお聴きください。
さて、手応えはいかがでしたでしょうか。近いものを下から選んでください。
この連載では、A~Dに当てはまる方が、Eのレベルに到達していただくことを目的としています。そのための正しいリスニング学習法をぜひしっかりと身につけていきましょう。
日本人に典型的なリスニングの問題として、
といったことが挙げられます。
実はこれらの原因は、「意味」を考えながら英語を聞いてしまうことにあります。
広い意味でのリスニングは、「耳で行なうリーディング」だと言えます。つまり、意味を考えながら聞いてしまうと、頭の中で意識的にリーディングをしながらリスニングをすることになります。
そうすると、自分が読む速度よりも早い英語には、ついていけなくなります。また、意味の分からない文章にも歯が立たなくなってしまうのです。
意味を考えながらのリスニングは、リスニング力が伸びない大きな原因となっているため、私は「左脳リスニング病」という英語病に分類しています。
そもそもリスニングという行為(広い意味でのリスニング)は、以下の3段階に分解できます。
これは非常に大事なポイントですので、理解していただくために、以下の音声を聴いてみてください。
まず、「音」が聞こえますから、これを正しく聞き取ることが第1段階です。次に、それを「forced outing」という言葉に変換するのが第2段階。そして第3段階がリーディングに相当し、「カミングアウトの強要」という意味だと理解することです。
英語には、日本語に存在しない音もたくさんあります。そのため、英語が聞き取れる耳を養うためには、発音のトレーニングも大切ですし、何よりも、意味を脇に置いて、英語の音に集中して“聴く”ことが欠かせません。
しかし多くの方が、音ではなく意味にフォーカスしてしまうのです。実はこれが、リスニング力がなかなか上がらない原因なのです。
狭義でのリスニングは、特に「1.音を聞き取る」ことだと考えるべきであり、「3.意味を理解する」ことはリーディングに相当します。つまり、2つは全く別の行為であり、別々に鍛えなければいけないスキルなのです。ですから、「意味」を考えないようにして、「音」だけに集中してリスニングを行なうことが欠かせません。
なお、もちろんリスニング中に、自然と意味が分かることは問題ありません。ただし、それ以上に意味を考えてしまっては、意識が耳ではなく意味に移ってしまいますから、耳のトレーニングではなくなってしまう――ということなのです。
まずは、先ほどと同じ、約30秒間の音声を、今度は意味を考えないようにして、音だけに意識を向けて聴いてみてください。
いかがでしたでしょうか。つい、意味を考えてしまう……という方は、途中に空白(ポーズ)を入れた以下の音声で試してみてください。なお、繰り返しますが、意味を考えないようにして、音だけに意識を向けてください。
間に空白の入っているこちらの音声の方が、音に対して集中しやすいと感じたのではないでしょうか。
人の集中力は長い間は続きませんし、また、意味の分からないものをずっと聞き続けることに苦痛を感じやすいものです。だから、長い音声を聞いてしまうと、つい意味(内容)に意識が向いてしまうのは仕方のないこと――。しかし、それではリスニング力の向上が望みづらくなってしまいます。ですから、耳を鍛えるためには、工夫が必要なのです。
多くの方が聞いている英語の音声は、実は長すぎなのです。20~30秒もあれば十分なトレーニングができます。そのくらいの長くない音声を完璧に聞き取れるように、ぜひ何度も繰り返しリスニングを行なってください。
A private women’s university in Miyagi Prefecture said Sept. 21 it will start accepting from April 2021 students who were assigned male at birth but identify as female, becoming the first private institution in Japan to admit such transgender students.
Miyagi Gakuin Women’s University in Sendai said it will not require students to submit medical certification to prove their gender identity to avoid forced outing.