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  3. 第3回 過去分詞の後置修飾

第3回 過去分詞の後置修飾

第3回目のメインテーマは、「過去分詞の後置修飾」です(記事の後半で詳述します)。
今回取り上げるのは、2018年9/21号の一面記事「大坂なおみ、日本勢初四大大会制覇」の第2段落です。

 

 

先に日⇒英で意味理解

私のリーディング指導では、先に和訳を読んで意味を理解することによって、英文を読む負担を減らす方法を取り入れています。このコーナーでも、その方法に従って、まずは取り上げる英文の和訳を読むところから始めます。

1.和訳を読む

両選手の2度目の対戦で、大坂はほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた対戦相手に対して無敗の記録を守り、第1セットを優勢に進め、その後第2セットでは3-1の劣勢を乗り越え、ウィリアムズに歴代タイとなる24回目のグランドスラムのトロフィーを渡さなかった。

 

2.次に英文を読む

In the players’ second meeting, Osaka kept her record unblemished against the player regarded by most as the best-ever, dominating the first set and then overcoming a 3-1 deficit in the second to deny Williams a record-equaling 24th Grand Slam Trophy.

 

スラッシュリーディングで英語の順番通りに意味を捉える

今度は、スラッシュ単位のカタマリごとに、英語の意味を確認していきます。

In the players’ second meeting, 両選手の2度目の対戦で
Osaka kept her record unblemished against the player 大坂は対戦相手に対して無敗の記録を守り
regarded by most as the best-ever, ほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた
dominating the first set 第1セットを優勢に進め
and then overcoming a 3-1 deficit in the second その後第2セットでは3-1の劣勢を乗り越え
to deny Williams a record-equaling 24th Grand Slam Trophy. ウィリアムズに歴代タイとなる24回目のグランドスラムのトロフィーを渡さなかった

 

文型と品詞を捉える

英文を正確に理解するためには、「主語」 (S=Subject)、「動詞」 (V=Verb)、「目的語」 (O=Object)、「補語」(C=Complement)のような要素から成る文型を意識して、骨組みを捉えながら読むことが大切です。 また、骨組みの飾りとなる、形容詞や副詞のような「修飾語句」(M=Modifier)が何にかかるかを正確に理解することも重要です。

In the players’ second meeting, Osaka (S) kept (V) her record (O) unblemished (C) against the player regarded by most as the best-ever, dominating the first set and then overcoming a 3-1 deficit in the second to deny Williams a record-equaling 24th Grand Slam Trophy.

グレー=名詞(名詞句/名詞節も含む) 、下線=形容詞(形容詞句/形容詞節も含む) 、
=副詞(副詞句/副詞節も含む)

 

主語と動詞、文型を把握する

まずは、文の骨格である、「主語」(S)と「動詞」(V)をしっかり認識しましょう。このセンテンスの主語は Osakaで、動詞はkeptです。さらに、her record「自身の記録」が動詞の目的語、unblemished「汚点のない」という形容詞が補語となり、Osaka (S) kept (V) her record (O) unblemished (C) 「大坂は自身の記録を汚点のない状態に保った」と、大まかにSVOCの第5文型になっています。

文型は、使う動詞によって決まります。ここでは、keepという動詞が、keep O (=名詞) C (=形容詞) で、「O (=名詞)をC (=形容詞)の状態に保つ」という使われ方をすることがポイントです。

単語解説:(形容詞) unblemished 「汚点のない」、(名詞) blemish「汚点」、
(形容詞) blemished「汚点のある」⇔ unblemished「汚点のない」

 

副詞は様々な品詞にかかる

In the players’ second meeting, Osaka (S) kept (V) her record (O) unblemished (C) against the player

センテンスの前半部分を見ると、In the players’ second meetingagainst the playerの2つの副詞句があることが分かります。In the players’ second meeting「両選手の2度目の対戦で」は、動詞keptにかかっています。副詞は、動詞にかかることが最も多いことを覚えておきましょう。あるいは、Osaka kept her record unblemishedという節全体にかかっていると考えてもよいでしょう。

では、against the playerは、何にかかっていると考えればよいでしょうか?

against the playerは、形容詞として補語になっているunblemishedにかかり、その対戦相手(セレナ選手)に対して、「汚点がない(=無傷/無敗)」という意味になっています。

Osaka (S) kept (V) her record (O) unblemished (C)against the player

副詞が最もよく修飾するのは動詞や節全体ですが、その次に多いのが形容詞です。もっと単純な例を挙げると、She is very beautiful.「彼女はとても美しい」というセンテンスでは、very「とても」という副詞は、beautiful「美しい」という形容詞を修飾します。

また、「副詞は、副詞も修飾する」ということも押さえておきましょう。例えば、She speaks English very fluently.「彼女は英語をとても 流暢に話す」というセンテンスでは、very「とても」という副詞は、fluently「流暢に」という副詞を修飾しています。

 

過去分詞の後置修飾

In the players’ second meeting, Osaka (S) kept (V) her record (O) unblemished (C) against the player regarded by most as the best-ever,

今回の記事のメインテーマ「過去分詞の後置修飾」について詳述していきます。過去分詞のregardedで始まる、regarded by most as the best-everという部分は、直前の名詞the playerを後ろから修飾(「後置修飾」)する形容詞として機能しています。

the player regarded by most as the best-ever
ほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた対戦相手

このregardedという過去分詞は動詞ではなく、形容詞として前の名詞を説明していますが、意味的に受動態になっていることに注目してください。

本来、受動態は、「be動詞+過去分詞」で表されますが、be動詞はどこに行ってしまったのでしょうか?

the player ( who was ) regarded by most as the best-ever

このように、主格の関係詞who(またはthat)とbe動詞のwasが省略されていると考えます。

 

文体には優劣がある

who was regarded by most as the best-everのように関係詞節(=形容詞節)を使う代わりに、who wasを省略して、regarded by most as the best-everと、いきなり過去分詞から始まる形容詞句が使われているのはなぜだと思いますか?

それは、「カッコイイから」です。(笑)

別に笑うところでもないのですが、私が授業でこの答えを言うと、なぜかいつも笑いが起こります。

ネイティブのプロのライターは、もっとも洗練された文体を使うことを常に意識して英文を書いています。多くの読者の方々は、学校や塾、予備校などの英語の授業で、「何がカッコイイ文体なのか」という観点で英文法を習ったことはないだろうと思います。どちらかと言うと、whoやthatなどを使った関係詞節は、難しくて高度な印象を持たれがちなので、逆に「カッコイイ」と思われていた方も多いかもしれません。

実際には、余計なwho wasが入った関係詞節は、特に書き言葉の文体としては、「カッコ悪い」ということを覚えておきましょう。したがって、ネイティブのプロのライターは極力避けるようにしているのです。

カッコイイ the player regarded by most as the best-ever
カッコ悪い the player who was regarded by most as the best-ever

 

受動態の原則とregardの語法を確認

the player ( who was ) regarded by most as the best-ever
ほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた対戦相手

受動態の一番重要な原則は何でしょうか? 

「be動詞+過去分詞」で表されることを認識している人は多いと思いますが、忘れてはならないのが、「目的語(O)が主語(S)になる」という大原則です。

上記の関係詞節を、「その対戦相手は、ほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた」という普通の節にすると、The player was regarded by most as the best-ever.となります。
あるいは、by most「ほとんどの人に(よって)」を最後に持ってきて、The player was regarded as the best-ever by most.とすることもできます。

この受動態のセンテンスを正しく理解するためには、regardの語法(使い方)を押さえておく必要があります。

regardの基本形は、regard A (O) as B「A (O)をBとみなす」です。
このAの部分は、元々、目的語(O)になりますが、それを主語にすると、A (S) is regarded as Bという受動態の文になります。

The player (S) was regarded by most as the best-ever.
その対戦相手は、ほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた」

逆に、この受動態のセンテンスを能動態に変えると、主語のThe playerは目的語となり、by mostが主語になります。

Most (S) regarded the player (O) as the best-ever.
ほとんどの人は、その対戦相手をこれまでで最高の選手とみなしていた」

regardの語法を完全にマスターするためには、「目的語(O)が主語(S)になる」という受動態の大原則を押さえた上で、
regard A (O) as Bという能動態を、A (S) is regarded as Bという受動態に変化させることができる必要があります。

Most (S) regarded the player (O) as the best-ever. (能動態)
The player (S) was regarded by most as the best-ever. (受動態)

 

頻繁に起こる「省略」

the player regarded by most as the best-ever
ほとんどの人にこれまでで最高の選手とみなされていた対戦相手

by most「ほとんどの人に(よって)」のmostは、もちろんmost peopleという意味です。ここでは、regardedとas the best-everの間に挿入されているため、by most peopleとするよりも、by mostとした方が、より端的で、「聞こえがいい」ということだと思います。

mostの他に、many = many people「多くの人」、some/a few = some people / a few people「一部の人」、
all = all people「すべての人」なども、同じように省略形が使われることがあります。

また、the best-everは、the best player everと考えることができますが、すでに先行詞でplayerを使っているため、同じ単語の重複を避けるために、後半では省略しています。

冗長にならずに、端的に表現する、あるいは、同じ単語や表現の繰り返しを避けるために、英文ではこのような省略が頻繁に起こることを覚えておきましょう。


今回は、センテンスの前半部分をじっくり見てきましたが、次回は、後半部分で使われている「分詞構文」などについて詳しく解説していきます。

前半部分
In the players’ second meeting, Osaka (S) kept (V) her record (O) unblemished (C) against the player regarded by most as the best-ever,

後半部分
dominating the first set and then overcoming a 3-1 deficit in the second to deny Williams a record-equaling 24th Grand Slam Trophy.

英文読解の基礎
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