今週の1面は、人種差別に抗議するデモが世界的に広がっているという話題です。
まず、冒頭の主語(Thousands)は「千人」ではなく、複数形なので「数千人」です。内容を正確に理解するために、こうした点にも注意しましょう。意味は「6月13日・14日の週末にわたって行なわれた2週目の抗議集会(rallies)で、数千人が世界中の都市でデモ行進をした(marched)」ということです。overの解釈に悩んだ人がいるかもしれませんが、over the weekendで「週末の間(= during the weekend)」ということ。こうした前置詞のoverは、以下のように捉えると理解しやすいですよ。
overはこのように虹のような「弧を描く形」のイメージで捉えるのがポイントです。「週末の間」は土曜から日曜を含んでいる感じ。「~をめぐって(争う)」という意味のoverも、争いの対象となっているものを下に置いて、その上で人々が争っている様子をイメージしておきましょう。
さて、文の後半ではデモの「目的」が2つ書かれています。まずはto support the Black Lives Matter movement(Black Lives Matterの運動を支援するため)。その後にbut alsoが続いているので、「(前述の)Black Lives Matter運動への支援はもちろん、それ以外にも~のため」というニュアンスです。to highlight racism and police brutality in their own countries(自国における人種差別〔racism〕と警察の暴力という問題を強調するため)。つまり、アメリカで起きているBlack Lives Matterという反人種差別運動を支援するためのデモである一方で、自分の国でも人種差別や警察の暴力が起きているという問題を知らしめるためでもあるというわけです。