今週の1面は、トルコ政府が、同国の世界遺産アヤソフィアを博物館からモスクに変えるという決定を下したというニュースです。こうした海外のニュースは、国内の話題に比べて、ハイレベルな単語が多く使われる傾向にあります。この記事でも難しい語がいくつか使われていますが、多少知らない語があっても、文の意味を解釈することは可能。あまり細部にはこだわらず、文全体の要旨に意識を向けるようにしましょう。
convertは「~を変える」という動詞です。英文読解のベテランなら、converted Istanbul’s sixth-century Hagia Sophiaまでを見た瞬間に、この後に「ある語」が出てくるのではないかと無意識に予測しますよ。それがintoです。この前置詞intoを「~の中へ」という意味で覚えている人は多いでしょうが、意味はそれだけではありませんよ。intoは、以下のように捉えるのがコツです。
このように、intoはいろいろな意味で使われますが、共通しているのは「→(右向きの矢印)」のイメージ。部屋に入るのも、英語に訳すのも、蝶へと変わるのも、ショックを受けた結果黙った状態になるのも、説得して医者に行かせるのも、すべて「→」のイメージで捉えることができるのがお分かりになると思います。
「→」のイメージがあるということは、intoは、あるものや状態への「変化」を表す表現と相性が良いですよ。change/turn into ~(~に変わる)、change/turn A into B(AをBに変える)、translate A into B(AをBに翻訳する)などのように、「変化」を意味する表現の中で使われることが多いですから、覚えておきましょう。