今週は、「GoToトラベル」がコロナ感染拡大のため、一部地域で停止という記事です。
まず、いわゆる「GoToトラベル」について、本文では“Go To Travel” programではなく、“Go To Travel” subsidy programという具合にsubsidy(助成金)という言葉を付けている点に注目。皆さんお気づきの通り、“Go To Travel” programでは外国人読者にとって何のことかさっぱり分かりませんから、subsidyを付けることで簡単な説明を加えているのです。こうしたところに「プロが書いた文章だな」ということが感じられます。前半は「日本は国の助成金プログラム『Go To トラベル』を一時停止する(suspend)」という意味でした。
その後、in areasの後にwith a high number of coronavirus casesが続いて「かなりの数の感染が確認されている地域」という意味を表しています。ここでwithが使われていることに違和感を持った人がいるかもしれませんね。withは日本語の「一緒に」よりも意味の幅が広く、「一緒に」から転じて、「何かがそこにある状態で」という意味でも使います。
◆ This street is full of all types of shops with various souvenirs.
(この通りは様々な土産物を売る店がたくさんある)
◆ With his mother’s permission, Mike went out.
(母親の許可を得て、マイクは出掛けた)
いずれも「様々な土産物がある店⇒様々な土産物を売る店」「母親の許しがある状態で⇒母親の許しを得て」という具合に、withが「何かがそこにある」というニュアンスで使われているのが分かるかと思います。本文のin areas with a high number of coronavirus casesもこれと同じ。「かなりの数の感染がある状態の地域⇒かなりの数の感染が確認されている地域」という意味を表しています。こうしたwithを理解するには、原則を頭に入れた上で、とにかく慣れが必要。今後Alphaの記事を読む際にwithに着目してみましょう。