今回の1面はバイデン米新大統領がパリ協定復帰の署名をし、世界のリーダーたちが歓迎したという記事です。
まずsighは「ため息」。例えば「安堵のため息」のように、ため息は必ずしもネガティブな感情の現れではありませんよね。これは英語でも同じこと。この「安堵のため息」は、英語ではsigh of reliefです(reliefは「安心」)。本文ではこれがbreathe(息をする)という動詞と結びついて使われていますね。breathe a sigh of reliefで「安堵のため息をつく」という意味です。他にも、give、release、let outといった動詞と結びつきますよ。
さて、ここではsighの前にaudibleという形容詞が付いています。audibleと言えば、某巨大ショッピングサイトのオーディオブックサービスを思い浮かべたかもしれませんが、元は「聞こえる」という意味の形容詞。「聞く」を意味するaudi-に、「できる」という意味の-ableがついて出来上がった語です。本文ではaudible sigh of reliefという形で使われています。「聞こえるほどはっきり安堵のため息をついた」ということ。つまり、それだけ安心したという具合に安心の度合いを強調しているわけですね。
sigh of reliefに関して、もう1つポイントがあります。後ろにthat SV ~がつながっていますね。これはいわゆるI think that SV ~のthatと同じもので「~ということに安堵のため息をついた」という意味です。接続詞のthatは動詞の後ろにつながるだけでなく、こうした使い方もします。結構、奥の深い語ですね。